ボーカル講師 対談インタビュー:林 直子トレーナー

音楽が楽しい、人と関わることが楽しいから、ずっと続けて来られました

 音楽をはじめたきっかけ

母が自宅でピアノ教室を開いていましたので、私と姉も、ごく自然な流れでピアノの練習をしていました。幼稚園の頃からはじめて、小学校に入学してからもピアノとエレクトーンを頑張っていたのですが、きっと、そろそろ母の指導から離れたいと思ったんですね(笑)。小学2年生になるとバイオリンを習いはじめて、中学を卒業する頃まで練習を続けていました。

「歌うこと」については、小学校や中学校で合唱コンクールに参加する程度で、本格的に取り組んだことはありませんでした。そんな私の転機になったのは、高校でミュージカル部に入部したこと。千葉県内の女子高だったものですから、宝塚歌劇団の舞台をアレンジしたり、劇団四季を演じたり。そんな風に過ごすうちに、「歌もいいな」と、思うようになったんです。

その後、「声楽科なら大丈夫だろう」と考えて東京音楽大学に進学したのですが、音大に通う女子たちは、どことなくお嬢さま的な雰囲気がありまして(苦笑)。私自身、クラッシックは嫌いではないけれど、何となくしっくり来ない感じで、学園祭でゴスペルを歌ったり、ビックバンドに参加したり。大学時代は、他の学部の子と仲良くすることが多かったです。

ボーカル講師(ボイストレーナー)をはじめたきっかけ

大学卒業後は、芸能事務所の研究生として、歌や日舞、演技など、役者になるためにさまざまなトレーニングをしました。そして、このとき歌の指導をしてくださっていたのが、偶然にも母校の高校のミュージカル部を立ち上げた先輩だったんです。2年間のトレーニングの中で、いろいろなことを学ぶうちに、「今度は自分が教える側になろう」と。そう考えて、先輩に「仕事を紹介してください」とお願いをして、歌を教え始めたのがボイストレーナーとしてのスタートでした。その後、自分なりに経験を重ねていって、個人レッスンのほかにも、声優事務所や専門学校のレッスンを担当するようになりました。

講師(ボイストレーナー)業を行う上で重要視しているところ

担当する生徒さんは、小学生くらいの年齢から60代の方まで、年齢も性別もさまざまです。ボイストレーナーとしては、生徒さん1人1人のコンディションにあわせて、柔軟な対応が求められるわけですが、私はシンプルに、「音楽は楽しい」ということをお伝えしたいと思っています。生徒さんはみなさん、「高い声が出るようになりたい」「キレイに歌いたい」と、いろいろな目標をもって通われています。ともすると、技術面ばかりに目が行きがちになりますけれど、誰にでも必ず「その人にしかできない表現」があるもの。ご自分の表現に自信を持っていただけるように、レッスン中は出来る限り生徒さんとコミュニケーションを取って、リラックスした雰囲気の中で「歌うこと」を楽しんでもらいたいと思っています。

ボーカル講師(ボイストレーナー)を行っていて良かったと感じる瞬間は?

生徒さんのリクエストで、アニソンのレパートリーが増えたり、シャンソンの世界観に触れることがあったり。この仕事をしていなければ知ることのない世界を覗けることは、ボイストレーナーの魅力の1つかもしれません(笑)。私がボイストレーナーをはじめて、もう10年以上が経ちますけれど、1人1人個性が異なる生徒さんと向き合うことは、難しくもあり、楽しくもあります。この間の生徒さんには「この方法でうまく行った」からといって、同じ方法が別の生徒さんに通用するとは限らないんですね。でも、そうした経験を積み重ねて、自分なりに工夫をして。はじめは緊張のあまり声を出すことすらできなかった生徒さんが、すっかり明るくなって、心から歌を楽しむようになったり。そうした姿を目にすることは、本当に嬉しいですし、「人と関わることが好き」だからこそ、ボイストレーナーを続けていられるのだと思います。

ボーカル教室の生徒さんに伝えたいメッセージ

ピアノやバイオリンの練習と違って、歌の練習には一定の休み時間も必要です。声を出して喉を使ったら、しばらく休めてあげることが大切ですから、いかに密度の濃い練習が出来るか、というのも大きなポイントです。とは言え、歌の練習は、声を出すことだけではありません。美しい絵を見たり、音楽を聞いたり、ご自分の感性を磨いてあげることも、歌の勉強の1つ。そうして十分に休息を取ったら、また歌をエンジョイすれば良いのです。ですからぜひ、「歌うこと」は、ずっと続けていただきたいと思います。心から楽しめる趣味を持つことは人生を豊かなものにしますし、私自身がそうだったように、音楽を長く続けていくことで、きっと新しい発見や出会いがあるはずです。

モア東京ボーカル教室のよいところは

実は、モア東京ボーカル教室の採用試験を受ける前、いくつかの音楽教室で体験レッスンを受けたことがあったんですね。ボイストレーナーとしての経験はあったものの、音楽教室で教えるのは初めてでしたから、どんな所なのか見ておきたいと思ったんです。ある教室では、レッスンの伴奏にカラオケが使われていましたし、私が歌いたい曲の楽譜を見せても、譜読みができない講師の方もいらっしゃいました。こうした点をみても、コード弾きでピアノ伴奏ができるモアの講師陣はスキルが高いと思いますし、ポップスでもミュージカルでも、ご自分にあったボイストレーナーのもとでレッスンできるというのも、モアならではのことだと思います。また、レッスンだけでなく、生徒さん同士が交流できるワークショップなどがあったり、駅チカで通いやすい、というのもポイントが高いですよね。

近い将来の音楽家としての目標は…

私には、ずっと一緒に頑張ってきた友人がいて、彼女が詩を書き、私が曲をつけて、「クスッ」と笑えるような歌を歌うことがあります。彼女ともよく話をするのですが、「続けること」って本当に大事だと実感しますし、楽しみながら音楽を続けてきて、いま本当に良かったと思っています。これから先、少しずつ自分たちのオリジナル作品を増やしていって、いつか2人でライブができたら嬉しいですね。