浦安ミュージカルについて 郡トレーナーにインタビュー

「浦安ミュージカル」とは、モア東京ボーカル教室が主催するワークショップ:ミュージカル合同練習会のこと。担当トレーナーに立ち上げのきっかけ、舞台裏の苦労や感動エピソードなどを聞きました。

浦安ミュージカル(ワークショップ:ミュージカル合同練習会)をはじめたきっかけ

ディズニーリゾートからほど近いという立地のせいか、浦安駅校に通う生徒さんには、舞台のオーディションを目指したり、ダンスのレッスンをされている方が多くいらっしゃるんです。教室でボーカルレッスンする曲についても、ミュージカルの楽曲を選ぶ方が多いように感じますね。ご存知のように、ミュージカルにはストーリーがあって、物語の中で歌われる曲は、それぞれの役柄の気持ちを表現するもの。教室で歌う時には、生徒さんに曲へとつながるセリフを言ってもらったり、同じ場面に誰がいて、歌い手はどんな気持ちなのか?といった事を考えてもらうように指導していました。やがて2~3人の生徒さんが集まって、前後のつながりを含めた1シーンを通して演じるようになり、徐々に浦安ミュージカルが形作られて行きました。2008年に5名ほどだったメンバーも、今では20名ほど。たった1シーンから始めた舞台も、1時間半ほどの「魅せる」ミュージカルになって来たと思います。

ミュージカル合同練習会で得られるもの・達成できるもの

ミュージカル合同練習会では年に一度の発表の場に向けて、月に2回・2時間ほどのレッスン(稽古)をしています。本番2ヵ月前からは、通し稽古も入るので 稽古回数がふえます。はじめの2ヵ月間は、台本の読み方・抑揚のつけ方などをワークショップ形式で練習し、本番の題材やメンバーの役柄が決定したら、発表の当日に向けてミュージカルの舞台を作り上げて行く、というイメージですね。合同練習会では、「見ること」も勉強のうち。自分自身が演じたり、歌ったりする姿は客観的に分析できないものですが、仲間が練習している様子を見る事によって、自分の表現を修正することが出来るのです。主役に近い役を演じてもらいたいという考えから、一つの役を場面ごとに分けて数人で演じてもらう場合があり、そんな時はそれぞれがベストを尽くそうと、メンバー同士で高め合うんですよね。「できないからダメ」と言うのではなく、お互いに刺激しあって全体の底上げが出来ている、と言う感じでしょうか。年齢もバックグラウンドもさまざまなメンバーですが、「ミュージカルが大好き!」という同じ思いを持ったステキな仲間ばかり。メンバー同士で誘い合っては、ミュージカルや映画を観に行ったりしているようで、最近ではゴールデンウィークにメンバーが集まって行ったカラオケで、『Let It Go』を20回連続でみんなで立ち上がって熱唱したと聞いています(笑)。

どんな方にオススメですか?

歌が上手い・下手は関係なく、ミュージカルが好きな方なら、どなたにも参加していただきたいと思います。人前で歌うことが恥ずかしいとおっしゃる方でも、ミュージカルは自分ではない「別の人格」を演じる訳ですから(笑)、ぜひ積極的にチャレンジしていただきたいですね。たとえば、参加当初は静かで大人しい印象だった女性メンバーに男性役のセリフを言ってもらったら、大きな声と凛々しい姿で、それは素晴らしく演じてくれたことがあったり。ミュージカルの役になりきることで、これまで知らなかった新しい自分を発見していただけるはず。そして舞台に立ち、観客の前で歌うことによって、普段のボイストレーニング(マンツーマンのレッスン)では得られない成長を感じられると思います。

レッスンをしていて感動したこと、思い出に残ること

浦安ミュージカルでは以前、『サウンド・オブ・ミュージック』を演じたことがありました。その時に次男・クルト役を演じた小学生の男の子がなんと、劇団四季のオーディションに合格したんですよ。プロの舞台でもクルト役を堂々と演じる姿をみて私は、「レッスン中に走り回っていたポケモン好きな子が、こんなにも立派になって…」と、感動のあまりに号泣してしまいました(苦笑)。そしてこの男の子は、更なる進化を続けていて(笑)。小学5年生で参加した浦安ミュージカルの舞台『レ・ミゼラブル』の時、ちょっとしたマイクのトラブルがあったのですが、慌てる素振りを見せず冷静に対応できたんです。セリフ忘れや小道具のトラブルなど、舞台には小さな事故がつきものなのですが、そんな場面でどう対処できるかが、実は役者の腕の見せ所(笑)。小さいながらも大人顔負けの度胸と言うか、役者としての彼の成長が感じられた出来事でしたね。

苦労したところ

浦安ミュージカルの演目については、私が台本を手がけているのですが、配役や照明の色、舞台での立ち位置などに至るまで、舞台を作り上げるというのは本当に大変な作業です。もともと私は演じる側として、決められたセリフを言い、歌を歌うことが仕事でした。ですから、曲と曲のつなぎやラストシーンの演出などには、とくに頭を悩ませますね。前回の『レ・ミゼラブル』の時には、どうしてもラストでジャン・バルジャンを死なせたくなくて(笑)。一週間ほど筆が止まったのですが、ある朝フッとひらめいて、まだ薄暗い4時頃からパソコンを開いて一気に書き上げたという思い出があります(笑)。

本番を通して感じたこと

私はいつも、生徒さんたちの姿を舞台のそでから見ているのですが、みんな良い緊張感をもって集中して演じているな、と感じますね。よく「緊張しないためには、どうしたらいいですか?」と聞かれることがありますが、私は緊張した方が良い結果が出ると思っているんです。体がガチガチになるほど緊張してしまってはいけませんが、適度な緊張感は集中力を高めてくれるもの。舞台に集中するあまり、「あっという間に終わってしまった」と感じられることが望ましいですね。緊張と上手に付き合うためにも、生徒さんたちには合同練習を通して「人から見られる」という経験を重ねてほしいと思っています。とは言っても、はじめて本番の舞台に立つ時には、相当な緊張感があるもの。ある生徒さんの場合は、舞台そでにいる私からもハッキリ分かるほどにヒザがガクガクと大きく震えていて、飛び出して行って支えてあげたいと思ったほど(笑)。それでも上半身はスッと伸び、涼しい顔をして「大丈夫よ」としっかりセリフを言えて(笑)。役になりきって演じられているんだな、と頼もしく思いましたね。

これからミュージカル合同練習会(浦安ミュージカル)で目指したいこと

私も現役のアーティストとして、今も舞台に立つことがあります。そうした経験を生徒さんたちに還元して、刺激を与えて行けるように。浦安ミュージカルの合同練習会は、メンバーみんなが成長して行ける場所でありたいね。モア東京ボーカル教室での個人レッスンと合同練習会が情報を共有し、連携することによって、生徒さんそれぞれの目標達成のためにサポートをして行けたら嬉しく思います。