モアの講師一覧

絵馬 優子(えま ゆうこ) 講師

東宝ミュージカル「レ・ミゼラブル」でファンティーヌ役をはじめ、ミュージカル舞台で10年以上の経験をもつ。その後、ジャズシンガーとしてライブステージを中心に活動。舞台とステージで培った力強い歌唱。受講されている生徒は、みなパワフルな歌唱力を手に入れることができる、それが絵馬講師の特長。

絵馬 優子

絵馬 優子

レッスン内容をのぞく

レッスンの中で大事にしていることは、生徒が自己表現できること。自己表現することがいかに楽しいか、ということを感じてもらう。普段、日常生活では表現できない感情とかを歌を通して表現してほしい。

 

絵馬講師のレッスンは、まず、最近のことを聞くことから入る。
例えば、この間ミュージカル観にいくって言ってたけどどうだった?とか。今度、何歌おうか、この間レッスンで曲は練習した?など。まずは生徒との会話を大切にしている。歌にまつわるようなことから、オーディションこと。プロを目指していない人でも歌にまつわるところからはいっていく。

 

続いて、発声練習。生徒によって調整しながら、高音がやりたい人にはヘッドボイスから。ヘッドボイスはできるけど、しっかりした声が出にくいタイプの人には低いところから。
ヘッドボイスのレッスンでは、「はひふへほ」で女性なら出やすい「FU」 
音階は5度、半音ずつ上がっていく。生徒にもよるが一般的には上のミとファくらい。もっと高く出る人はソくらいまで。
チェストに課題がある方には、センターのドから。「ばべびぶぼ」などの濁音。半音ずつ上がっていく。
ミックスボイスを出したい方が多く、そのような場合もまずヘッドボイスをやったほうがミックスに持っていきやすいため、ヘッドボイスとミックスボイスを切り替える練習を行う。例えば、オクターブで「ドドド」1回目は上、低い方はチェストにしておいて、高い方だけヘッドにしていく。
次にヘッドで出させていたものをヘッドからミックスに変える。当てる場所を鼻腔の方にもっていくなど。

 

わたしたちモアの講師は、通り一辺倒なフォーマットを押し付けるわけではないため、生徒によって違う引き出しのレッスンをしている。最近では、顔の筋肉が動かない人が多いため、顔の筋肉をほぐしていく。顔を見れば、普段動かさない人というのはすぐにわかる。

 

音程が取れない方には、基本的に一緒に発声練習をしてデモンストレーションをみせていく。歌を歌う時は音をとれるのに、発声練習は電子ピアノの音なため、少し響く。倍音があるため、どうとれば良いかわからない方もいる。それは慣れ。
リズムがしっかりとれない方には、三連で取る練習。このトレーニングをしていくと、リズムに乗って歌えない、先に行っちゃう方が徐々に変化していく。

 

歌唱トレーニング。

始めたばかりの方は、たいてい喉周辺に力が入って、声そのものができていない。横隔膜に支えがないと、喉周辺に力が入り音程が定まらないのだ。
ミュージカルであれば、“なんでここはこういう歌い方をするのか?” “感情のたかぶりでこういうふうな声の出し方をしているのか!” 歌詞をセリフだと思って話してみる。「今の感情の出し方はすごくよかったよ」など、発声はしっかりできてなくても、表現で歌うことを伝える。
もちろん、歌唱トレーニング中にも発声練習に戻ることがある。
明らかにKEYが合わない場合は、キーチェンジしている。将来的にオリジナルで歌うにしても、いまもっとも歌いやすいKEYで練習する。

 

将来的にどういう歌を歌っていくのか、必ずそういう話をする。趣味の方でもプロの方でも、今後の歌う形を共有しておくことはとても大切。レッスンの中で大事にしていることは、生徒が自己表現できること。自己表現することがいかに楽しいか、ということを感じてもらう。普段、日常生活では表現できない感情とかを歌を通して表現してほしい。

これまでの指導歴声優、俳優養成専門学校の講師
主な出演東宝ミュージカル「レ、ミゼラブル」(ファンティーヌ役)
「サウンド オブ ミュージック」「香港ラプソディー」(宮本亜門 演出)
「青空のある限り」「ロス.タラントス」「阿国」(栗山民也 演出)
「出島」(鵜山仁 演出)
「シティ オブ エンジェルス」(松竹)
「少年隊ミュージカル」(ジャニーズ事務所)
「森 公美子コンサート」、他
【ライブハウス】銀座スウィング、銀座玲、横浜Absmile、新宿new tones apple、浅草hub 他
講師 経歴嵯峨美術短期大学(現京都嵯峨芸術大学)卒業
舞台やライブ(ジャズ、ポップス)に出演、都内俳優養成所にて、ボーカル講師としても活動中

絵馬 優子 講師のインタビュー

音楽をはじめたきっかけ

私がまだ小さかった頃から、父がよく映画に連れて行ってくれたことを覚えています。父と一緒に観た『サウンド・オブ・ミュージック』や『メリー・ポピンズ』などのミュージカル映画、そして母が口ずさむ越路吹雪や江利チエミなど。音楽に親しみながら育ったことで、私はすっかり歌うことが大好きな子供になっていました。小学生のときには、お友達と即席ステージをつくってみんなに歌を聞かせたり、中学生のときにオーディションを受けたり、高校生になってからはロックやジャズを歌ったり。そんな風に、ずっと「歌うこと」を楽しんでいたものの、私が高校卒業後の進路に選んだのは、美術系の短期大学でした。

ここまでは今の私は存在しないわけですが。転機になったのは、唐十郎さんの舞台。私は、「こんな世界があったのか!」と、もの凄く衝撃を受けて、「私も舞台の上で、人を感動させたい」と、強く思った記憶があります。短大を卒業した後、一度は企画・デザインの仕事に携わったものの、やはり自分の気持ちをどうしても抑えられなくて。就職した会社に半年で辞表を出し、家族には「女優になります」と宣言して、家出同然の状態で上京してきたんです。

講師をはじめたきっかけ

通っていた短大が太秦映画村の近くにあったものですから、学生時代には何度かエキストラのアルバイトをしたことがありました。とは言え、何のコネやツテもないままに上京し、それでも若さと情熱でオーディションを受け続けた結果、いくつかのテレビドラマに出演する機会に恵まれました。そして、実際に画面を通して自分の姿を確認したとき、「映像向きではないな」と気づいたんですね。家族からも、「絶世の美女か、強烈な個性がなければ、大女優にはなれない」と言われていましたし、それならば、自分の一番得意な「歌」を頑張ろうと。ボイストレーナーとしては褒められた言い方ではないかも知れませんが、それこそ「血を吐くくらい」練習をして、とにかく前へ、前へ、という感じで、自分の歌に磨きをかけてきました。

市村正親さんの舞台に魅了され、劇団四季の研究生として活動した時期があったり、ライブのステージで歌うことがあったり。東宝ミュージカル『レ・ミゼラブル』(ファンティーヌ役)『サウンド・オブ・ミュージック』『香港ラプソディー』(宮本亜門 演出)『青空のある限り』『ロス・タラントス』『阿国』(栗山民也 演出)など、十数年ミュージカル俳優業を中心に生活を送っていたあるとき、ライブにいらしたお客さまの1人が、私に「歌を教えてください」とおっしゃったんです。そうして、マンツーマンのボーカルレッスンがはじまって、生徒さんが1人、また1人という感じに増えていった感じなのですが、私が生徒さんにお伝えできるのは、どうしても自分で経験してきたことに限られてしまうんですね。そのため、「教えることをよりレベルアップする」という意味も含めて、モア東京ボーカル教室でお世話になりたいと思ったんです。

講師として重要視しているところ

モア東京ボーカル教室には、プロを目指す方、趣味で歌われている方、年齢も生活スタイルもさまざまな生徒さんが通われています。生徒さんの多くが、月に2回のレッスンですから、「お久しぶり」という挨拶からレッスンがスタートすることも少なくありません。そのため、私は生徒さんと向き合うとき、いつも「やわらかな心」でいたいと思います。「この教え方しかできません」というのではなく、生徒さんのコンディションに配慮しながらレッスンをする、と言いますか。「最近どう?」といった会話から、その日の雰囲気や、小さな変化を感じ取って、お一人お一人にあわせたアドバイスをさし上げたいと思います。また、1回のレッスンで、何かしらの「おみやげ」を持ち帰っていただけるように、必ず生徒さんの良いところを見つけて、お伝えするようにしています。

講師としてよかったと感じる瞬間

私がモアのボーカル講師になって、初めてお会いしたときは大学生だった生徒さんが、就職して社会人になられたりして。それでも夢を捨てきれず、「プロを目指したい」と、相談を受けることもあります。そんなとき、私はいつも「やりたいならば、やってみれば?」という感じで、決してプロになることを勧めるようなことはしません。それでも、モアが開催するライブのステージで、生徒さんが輝いている姿を見ると、いつも本当に感激してしまいます。生徒さんの中には、感極まって泣き出してしまう方もいらっしゃるのですが、私も一緒になって涙を流してしまいます。生徒さんから、「声が出やすくなりました」「ありがとうございます」と声をかけていただいたときは嬉しいですし、みなさんの成長に少しはお手伝いが出来ているのかな、と。生徒さんにも感謝、モアで教えさせていただいていることにも、日々感謝です。

MESSAGEボーカル講師:絵馬 優子 (えま ゆうこ)よりメッセージ

「舞台の上で、人を感動させたい」そんな強い気持ちをもって、前に進んできました。

 

私たちの声は、世界に1つ、自分たちだけの楽器です。アスリートと同じように、歌うための「体づくり」が大切。しっかり寝て、しっかり食べる、という基本的なことがとても大事です。そうして、自分の声がきちんと出るようになってはじめて、自分のオリジナリティであったり、個性をプラスしていきます。私自身、若い頃にはハスキーボイスに憧れて喉を酷使したり、人前で自分の思っていることを話せなかったり、その他にもいろいろと「挫折」を経験しました。しかし、年齢を重ねた今思うのは、落ち込んでいる時間がもったいないということ。出来ないのが当たり前、ゼロからのスタートだと思えば、何も怖いものはありません。スクールにいらして、レッスンのブースにお入りになったら、ご自分らしくイキイキと、歌の世界を表現していただきたいと思っています。

校長からの一言

東宝ミュージカル「レ・ミゼラブル」でファンティーヌ役をはじめ、ミュージカル舞台で10数年以上の経験をもつトレーナー。パフォーマーとしての経験から培ったアドバイスは生徒さんにとって貴重なはず。柔らかく、和みの雰囲気で進んでいくレッスンスタイルが絵馬トレーナーの特長です。

PAGETOP