【ボイストレーニング コラム】腹式呼吸とは? その2(腹式呼吸を知ることがカラオケの上達・音痴解消の第一歩)
【声の原材料】を知ろう!
声を【出す】ためには何が必要か。みなさんはお分かりですか?
第一にあげられるのが、【体】。でも、【体】だけがあっても何もしなければ声は出ませんよね。
まず【呼吸】をして、【声帯】と呼ばれる器官を【振動】させることによって、はじめて【声】を出すことが出来るのです。
ですから、【呼吸】をすることで得られる【息】こそが、【声の原材料】だと言えます。
原材料である【息】の品質は、そのまま製品となる【声】のクオリティにあらわれることになります。
こうした事をふまえて、ぜひ腹式呼吸を体感してみてください。
【腹式呼吸の体感】
1)イスに浅く座りましょう。
2)両方の手を交差させ、両肩に置きましょう。
※自分の体を抱きかかえるようなイメージです。
3)股関節がじゅうぶん開くように、両足を広げましょう。
4)ナナメ45度を意識しながら、上体を倒しましょう。
※両足の間に下腹を入れるようなイメージです。
5)Sの音を出しながら、ゆっくりと口から息を吐き出しましょう。
※背骨を曲げる(丸める)ように意識します。
6)息を吐き切ったことを確認したら、鼻からゆっくりと息を吸いましょう。
7)体をリラックスさせながら口から息を吐きます。最後は腹筋を使って息を吐き切りましょう。
8)腹筋をゆるめたら、ゆっくりと鼻から息を吸いましょう。
※吸い込んだ息が背中を通って腰の下の方まで入るようなイメージです。
9)(7)~(8)を繰り返します。
どうですか?
お腹の中の風船が、膨らんだり・しぼんだりするような感覚があったのではないでしょうか。
それこそが、横隔膜をコントロールして行う【腹式呼吸】なのです。
そうは言っても、今の姿勢のままで良い声が出るわけではありません。
まずは、【腹式呼吸の体感】を何度も繰り返すこと。
そして、この【体感覚】をしっかりと体に、とくに【横隔膜】に覚え込ませるようにしましょう!
【腹式呼吸の体感】では上体を曲げた姿勢で呼吸法を練習しましたが、今度は、上体を起して背骨を真っ直ぐにしたままイスに座ってみてください。そして、同じように呼吸をしてみると…? どうですか? お腹の中の風船が膨らんだり・しぼんだり…、の【体感覚】が、先程よりも弱くなっているのではないでしょうか?
【腹式呼吸の体感】を練習したときに感じた、お腹の中の風船。
この【体感覚】がしっかりと身につくようになるまで、腹式呼吸を繰り返し練習してみましょう。
このとき、お腹の前を膨らませるのではなく【自分の体の中心(真下)に向かって息を落とす】ようなイメージをもつのがポイント。きっと【横隔膜】のコントロールが上手く行くはずですよ。
それでは次に、イスから立ち上がってみてください。
【声】をつくり出すのは、人。ですから、人の【姿勢】は【楽器の形】だと言えます。
重要なポイントは、【重心を下げる】ことによって、【地球の中心から真っ直ぐに引っ張られている】ように立つこと。
両足と下半身から、体を整えることを心がけましょう。