吉岡 真喜子(よしおか まきこ) 講師
長くミュージカル俳優として舞台経験を重ねた後、ボイストレーナーだけでなく、リトミックの分野でも活躍の場を広げている。特に、発声スキルを高めたい、整えたい生徒からの信頼が厚く、大変長く在籍される生徒が多いのが特長。 生徒それぞれのコンディションに気配りしつつ、目的や目標をしっかり共有しながらレッスンを進めている。
レッスン内容をのぞく
これまでの指導歴 | 指導年数は18年以上のキャリア 東京都内(港区・新宿区・練馬区・葛飾区・文京区・板橋区)の保育園でも出張レッスンを行う また、近年では、未就学児の親子を対象とした親子リトミックコンサート・ワークショップ等の企画・運営・出演・指導を行っている |
---|---|
主な出演 | 本田美奈子主演の『ひめゆり』(東京芸術劇場)で初舞台後、ミュージカル座に所属して多数の作品に出演をする 退団後、T1project脚本・演出部に所属 同期で絢爛sfmartと言うユニットを結成し、小劇場にて4つの作品を製作・上演する 混声4部のユニット『はるもに』、女性3部『UMA』等を作ってコンサートを行う 武蔵野音楽大学ビッグバンドと共演。(すみだトリフォニーホール) アンサンブルユニット『Chocola』と共演 オペラユニット『LEGEND』と共演。(タワーホール船堀) その他、多数のアーティストと共演し、様々なコンサート、ライブ、イベントに出演する |
講師 経歴 | 国立音楽大学 音楽学部音楽教育学科音楽教育専攻卒業 声楽を、横山靖代、牧山静江に師事。ヴォーカルを福原久美、エイドリアン・エンジェル他に師事 クラシックバレエ・ジャズダンス・タップダンスを岩村信雄に師事 演劇論を伊藤正次に師事。脚本・演出を友澤晃一に師事 歌は体が楽器と言う事にも着目して、整体師の免許も取得 また、Le lifting 3D visageのディプロマも取得している 生理解剖学、東洋医学も学ぶ。声、歌、音楽、舞台芸術に対し多角的に学び続けている 中学校・高等学校教員 第一種免許状(音楽)取得 リトミック研究センター指導者養成コース最高位ディプロマA取得。指導者会員 リトミック研究センター幼稚園・保育園1級指導者資格取得 リトミック研究センター1歳児指導資格取得 ピアノdeクボタメソッド認定講師 |
吉岡 真喜子 講師のインタビュー
音楽をはじめたきっかけ
母が声楽科の出身で、小学校の音楽の先生をしていたんですね。私はきっと、母のお腹の中にいる頃から鼻歌を聞かされ、生まれてからもずっと音楽に囲まれて育ちました。母が口ずさむのは決まってイタリア歌曲で、週末になると決まって家中にクラッシックが流れて…。と、そんな環境で成長したものですから、とくに意識することもなく、気がついた時には私自身も歌っていた、という感じなんです。
小・中学校は母の母校でもある学校に通い、合唱が盛んな環境に恵まれたおかげで、学校でも自宅でも歌を楽しむ生活を送るようになりました。当時から私の夢はただ1つ、「オペラ歌手になること」でしたから、高校受験の前には家族会議を開いて、芸術系高校の音楽コースに進学しました。高校時代は、オペラ歌手をめざして勉強に励む一方、私が夢中になったのがミュージカルでした。学校の芸術祭ではじめてミュージカルの舞台に立ったとき、「これがやりたい!」と思ったんです。学校の授業ではクラシック、クラブ活動ではミュージカルという充実した3年間を過ごして、卒業後の進路には国立音大を選びました。
大学では、いよいよ本格的にオペラにチャレンジできると期待したものの、オペラ研究会には声楽科の学生しか入れないという事実を知り。高校時代に続いて大学でもミュージカル部に入って、歌だけでなくダンスの練習にも励むようになりました。このとき、ブロードウェイミュージカルの作品を演じるのではなく、自分たちでアイディアを出し合ってオリジナルの舞台をつくり上げたことが、今の私のベースになっているような感じがします。
大学時代にミュージカルに打ち込んだとは言え、卒業後もミュージカル俳優として活動するかについては迷う部分がありました。そんなとき、第一線で活躍なさっているミュージカル女優さんとお話するチャンスに恵まれ、「悩んでいるならば、辞めた方がよい」とアドバイスを受け。その直後、ニューヨークへ。本場・ブロードウェイの舞台をみて、なにも感じなかったら諦めようと、そう決意したのです。もちろん、本場で生の舞台をみて、何も感じないはずはありません。それからは、ミュージカル俳優として現地で活躍できる可能性があるか、自分なりにリサーチをして。たどり着いた結論が、日本人であることを最大限にいかせる「オリジナル作品」の舞台に上がることでした。
講師をはじめたきっかけ
ニューヨークから帰国した後、ご縁があってオーディションを受け、初舞台を踏んだのが本田美奈子さん主演のミュージカル『ひめゆり』でした。その後自分にとって一番の武器である「歌」を教える仕事にチャレンジしようと思ったんです。
最初に受けたボイストレーナーの面接試験にはたくさんの人が集まっていたのですが、採用枠はわずかに1名でした。当時25歳だった私には、人を教える経験などありませんでしたけれど、どうしてもこの仕事を経験したくて、「タダ(無給)で良いですから、使ってください」と、お願いしたんです。そんな熱意が伝わったのか、思いがけず採用の通知をいただき、これが講師業のスタートになりました。その後、講師の実務経験を積んで、モア東京ボーカル教室へ応募をしたいきさつです。
講師として重要視しているところ
私たちが奏でる歌は、人の体が楽器の役割を担っていて、その時々の精神面や体調面が大きく影響します。たとえば、仕事で忙しくなさっている方は、呼吸が浅くなる傾向があるんですね。そのため、何度か腹式呼吸を繰り返すことで、ゆったりとリラックスしていただいたり、「最近、どうですか?」「体調はいかがですか?」といったお声かけから始まって、生徒さんの様子をみながらレッスンの内容を組み立てるようにしています。私は、声が出る仕組みをイラストで図解したり、iPadを使って横隔膜の動きをお見せしたり。「どうしたら体を正しく使えるのか」「なぜ今この練習をしているのか」といった部分をきちんとご理解いただけるような説明を心がけています。
「ボイストレーナー」という肩書きがありますけれど、「これをやりなさい」と、上から目線でご指導することはありません。あくまでも、生徒さんが「どうなりたいのか」「何に困っているのか」をくみ取り、目標を共有して、ゴールに向かって一緒に歩いて行くというイメージです。お仕事が忙しくても、体調が優れなくても、それでもレッスンに来てくださる生徒さんの声にしっかりと耳を傾け、お一人お一人に「完全オーダーメイドのレッスン」をしたいと思っています。
講師としてよかったと感じる瞬間
教室にいらした生徒さんが、「カラオケで上手くなったねと言われました」「まわりから褒められました」などと報告してくださると、教える側としては本当に嬉しいものです。教室に通い始めた数ヵ月の間に少しずつ変化がみられたり、レッスンの途中で突然、「できた!」や「楽に歌える!」という喜びの瞬間が訪れることもあるんですね。そんな風に、生徒さんの目標に対して何らかの「結果」が出ると、私も心から「良かった!」と思いますし、できなかったことを1つずつクリアして行かれるように、しっかりとサポートして行きたいと思います。
校長からの一言
クラシック・ミュージカルの出身でありながらも、講師としてリトミックの分野でも活躍の場を広げるトレーナー。コンディションに気配りしつつ、各トレーニングの目的や意味合いについて生徒さんの理解を大事にしながらレッスンを進めるスタイルが吉岡トレーナーの特長です。