【沼先輩の活動ブログ2】『口笛を吹こう今は四月』


grown-up record of student

生徒の成長日記

2019/04/04

沼先輩

こんにちは、沼先輩です。
いよいよ春到来ですね。子供の頃はクラス替えがあったり、担任の先生が変わったりと、春という未知なる展開に、いつもドキドキさせられたものですが、大人になると目新しいことがだんだんと減ってきて、ちっとも緊張感がないですよね。皆さんはどうですか?襟裳の春は何もない春です。

さて、私が8年前にモアに入ったことは前回述べた通りです。当初の私は、ボイトレの基本だけ教わって、あとは自分で練習しようと考えていました。3ヵ月か、長くても半年ぐらいレッスンを受ければ十分なのではないかと。

ところが、やっていくうちに、そういうことでもないな、と思うようになったんですね。それはやはり、ボイストレーナーの存在が深く影響していると思います。結局、私たちは自分が発している声を、自分で直接的に聴くことができません。そのため、私の声にいつも注意深く耳を傾けてくれる第三者の存在が、大きな意味を持ってくるのです。

私は次第に、私を観察するボイストレーナーを通して、自分自身を知るようになります。皆さんはまだご存知ないかも知れませんが、トレーナーとは言わば、私たちの内面を写す鏡なのです。ときに美しく、ときにめっちゃブサイクに写し出す、冷酷な鏡なのです。(※あくまでも個人の見解です。)

では、私がアニキと慕い、絶大な信頼をおいている宮崎トレーナーを例にとってお話ししましょう。

それは年に数回行われる、モアボーカル教室恒例のポップスLIVEでのことでした。本番のステージに慣れていない私は、リハーサルを終えても、歌詞を忘れたらどうしよう、音をはずしたらどうしようと、頭の中がエンドレスな不安思考ループで溢れ返っていたのです。

そんなとき、リハーサルを見守っていた宮崎トレーナーが、さりげなくアドバイスをしてくれました。

「オンマイクだけ、忘れずにね」

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オンマイク、オンマイク、オンマイク、オンマイク、オンマイク、オンマイク、オンマイク、オンマイク、オンマイク、オンマイク、オンマイク、オンマイク、オンマイク、オンマイク、オンマイク、オンマイク、オンマイク、オンマイク、、、

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オンマイクとは、マイクから音源までの距離が近く、マイクの指向性パターン内に音源があることで、つまりこの場合、ごく簡単に言えば「マイクを口に近づけなさい」と宮崎トレーナーは言っていたのです。

しかし、ああ、なんということでしょう。
私のエンドレスな不安思考ループが、心ある担当トレーナーのひとことアドバイスを撥ね退け、あろうことか、布施明ばりのオフマイクで力いっぱい歌ってしてしまったのです。

「やっちまった?」

ふと我に返るも、時すでに遅し。このときの宮崎トレーナーの落胆振りは、今も忘れることができません。

いや、ちょっと待って?それはその、マイクの持ち方のことであって、えっと、私ってそんなにダメなんでしょうか?

釈然としない様子の私に、宮崎トレーナーが静かに言いました。

「あれほどオンマイクでと言ったのには理由があります。沼先輩の声は元々低音の成分が少ないので、マイクが離れれば離れるほど甲高い声になってしまうのです。」

冷静で理論的な宮崎トレーナーは、私のよき理解者であると同時に、もっとも近くで私を見続けてきたトレーナーでした。そして時々、こんな風に私の知らない私のことを教えてくれるのです。

私はその教えを、ひとつひとつ、できる限り自分のものにすることで、小さな変化を繰り返してきました。この日のステージで、もし彼を満足させることが出来なかったとするなら、それは私が自分の持っている力を十分に出し切れていなかったからなのでしょう。

想像してみてください。もし、耳のいいトレーナーがすぐそばにいて、ごく稀にそのパートナーシップの中から得られる魔法のようなものがあるとしたら、この関係はそう簡単に手放してしまえるものではないと、私は思っているのです。

先日行われた宮崎トレーナーのライブ。さわやかな笑顔で女性ファンのハートもがっちりキャッチ。

 

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