遠山 美樹(とおやま みき) 講師
劇団四季をはじめ、ミュージカルの舞台で、幅広く活躍している。 ミュージカル歌唱を手に入れたい、ミュージカル曲を歌いこなしたいという生徒に広く支持されている。 優しさと真剣さを持ち、明るくハツラツとした性格通り、ミュージカルのライブ感を大切しながらレッスンを進めていくのが特長。
レッスン内容をのぞく
「子音を立たせる。それがミュージカル歌唱の第一歩」
遠山講師は、レッスンの冒頭、必ず数分間、生徒とコミュニケーションを取っている。
今日の体調、気持ち、悩んでいること、何気ない会話の中から生徒自身の状態を理解していく。まるで輪郭を確かめるように。そこから、本日のレッスンの方向性を生徒と共有しながら、今日のレッスン内容を決める。
言い換えると、講師側の一方的なトレーニング法を押し付けるのはなく、今の生徒の状態を見極めてレッスンが提供できる柔軟性を持ち合わせている。
レッスンのウォーミングアップでは、リップロールを使い、音程をつけない単音で軽く息を整える。次に、ハミングで声帯のウォーミングアップ。あまり音階を入れることなく、生徒の練度に合わせて、3音くらいの小さい音の山で体感してもらう。
ポイントは、“リラックス” “ゆるめる” “首周りや肩周りをほぐしながら、声帯周りに負荷をかけすぎない”。そして、生徒の練度に合わせて、徐々に負荷をかけていっているという。
続いて、短いスタッカート、「パパパパパ」「ピピピピピ」などを使いながら、少なめの声を使いながら、声帯が薄くあたる状態で、優しい息を使う。
発声練習では、裏声、ミックス、チェストへとつなげていく。「う」「ひ」を使ったり。モノマネで、「サイレン」「お化け」などをイメージしながら「ひゅーひゅー」「ウーウー」を使う。更には「ひひひひ」という引き笑いを使ったりする。大切にしていることは、声帯の状態を感じ、良いポジションを体感しながら、音をつけていくことだ。
ここまでの入念なウォーミングアップを終えると、歌唱トレーニングに入る。ここで換気やもう一度雑談をしながら、少しのブレイクを行う。
遠山講師が担当する希望曲は、得意ジャンルのミュージカルが多い。まずは、1曲通して、ピアノ伴奏で歌う。(今の状態と課題を確かめる)歌唱トレーニングの中で特に重視していることがある。「言葉が立つように、子音を立たせることを意識する」ことだ。言葉の頭を重く、言葉が具体的に浮かび上がるようにしていく。子音が立体的になると自然に正門閉鎖も促される。この違いが分かってくると自然にミュージカル歌唱を習得できる体感につながる。
更に、ミュージカル曲・演目の背景や役柄のイメージを共有して、想像力を膨らませる。この「想像力」が大切な要素。生徒自身で想像することが大事で、その素材をレッスンの中で共有する、それが結果的に、生徒さんの歌唱するイメージにつながっていく。
女性でミュージカルをレッスンする生徒が多いことから、ミックス、チェストがか細くなる課題が多い。この課題は、息漏れと息のバランスを整えていく。
最後に今日のまとめを丁寧に生徒と共有して、次のレッスンイメージを共有する。
これまでの指導歴 | プロ志望向け事務所にてミュージカルプロ育成コースの指導 |
---|---|
主な出演 | 【ミュージカル】 『ライオン・キング』 『ノートルダムの鐘』 『ズボン船長』 『オリヴァー・ツイスト』 『だいすけお兄さんの世界迷作劇場パート3、パート4』 【オペラ】 『小鳥売り』 『蝶々夫人』 『カヴァレリア ・ルスティカーナ』『修道女アンジェリカ』 【その他】 大手テーマパークホテルのウェディングシンガー 『ノートルダムの鐘』初演オリジナルCD 田辺三菱製薬『コートfレグケア 』CM歌唱 プラネタリウム『おおきなぞうとあっちゃんの星』劇中歌を担当 シンフォニー東京湾クルーズにて、定期的にソロコンサートを開催 |
講師 経歴 | 千葉県出身。中学でミュージカルに目覚め、声楽、バレエ、ジャズダンス、演技のレッスンを重ねる。 高校卒業と同時に劇団四季研修所へ入所 劇団での活動を経て、国立音楽大学演奏学科声楽専修へ入学 卒業後はミュージカル、オペラなどの舞台の他、コンサートやライブ活動も積極的に行っている |
校長からの一言
劇団四季をはじめとして、ミュージカルやオペラの舞台で、幅広く活躍中のトレーナー。優しさと真剣さを持つメンタリティの持ち主で、明るくハツラツとした性格通り、ミュージカルのライブ感を大切しながら、楽しく元気になるレッスンスタイルが遠山トレーナーの特長です。