ボイストレーニングコラム

コラムTOPに戻る

【ボイトレ 歌い方】『アイドル』(YOASOBI)を上手に歌うコツ!(ポイント解説)

【曲名】アイドル
【アーティスト名】YOASOBI


【アイドル 楽曲解説】

ボーカルの「ikura」と、作詞・作曲を担当する「Ayase」からなるユニット。アニメ「【推しの子】」のOPとしても使用されている。米ビルボードのグローバル・チャートでも首位を獲得するなど、世界的にも注目されている。


【リズム】

HIPHOPの要素とテクノの要素のビートで構成された楽曲。

 

Bセクションやサビのセクションはシンプルでストレートな16ビートになっています。

 

ラップセクションでは最近のHIPHOPで多用されるトラップビート(ハットのリズムが細かい)も使用されています。ラップパートを歌う際は、リズムとアクセントを意識すること、音程の細かい動きに注意して歌うよう、心がけましょう。


【メロディ】

全体を通して言葉数が多め。
曲中で転調が何度も出てくる、難易度が高い楽曲となっています。セクション毎に分けて、正しい音程と歌い回しを繰り返し練習していきましょう。「無敵の笑顔で荒らすメディア♪」から始まる、Aのセクション。

 

イントロ無しでAセクションに突入する今回の楽曲は、ラップパートから始まり。「無敵の笑顔で荒らすメディア♪」の「ア」の部分で語尾を上げる歌い回しは、HIP HOPのみならず、K-POPでも多用される手法の一つです。声色の特徴をうまく捉えて、流れるように歌っていきましょう。


「今日何食べた?♪」から始まる、Bのセクション。

 

アウフタクト(弱起)からフレーズが始まっています。マイナーペンタトニックで構成されたメロディ。8分音符の単語ひとつひとつをはっきりと立たせるよう意識しましょう。


 

「たんたんと♪」から始まる、Cのセクション。

 

赤い16分音符(譜面参照)のシンコペーションに気をつけて、音符の長さに注意しながら、スピード感を意識して歌ってみましょう。

 

「だれかを好きになることなんて♪」から始まる、Dのセクション。

 

バッキングトラックがピアノの白玉に変わります。一方で、歌のメロディはシンコペーションも多いですので、リズムの裏拍を意識して歌うのが重要。


 

「だれもが目を奪われてく♪」から始まるサビのセクション

 

サビの頭からAmへ転調。
「だれ」の箇所からメロディのキーが変わるので、前後の音程に注意しましょう。

 

「究極のアイドル♪」の箇所では、最高音(転調前)であるF5が出てきます。女性はチェンジにあたる音なので、赤色の音符の箇所でフリップ(声が裏返ること)しないように息の量に注意。

 

 

「得意の笑顔で沸かすメディア♪」からのセクション

 

セクション頭から、テンポチェンジでBPMが遅くなります。テンポが落ちても歌の流れは止まらないよう、気をつけること。


 

「誰かに愛されたことも♪」から始まるセクション

 

二回し目部分の「ない」の箇所で、半音下に転調。急に転調する箇所で難易度が高いですが、自然に転調できるよう、何度も練習が必要です。

 

また、ラストサビでも(今までのサビの)半音上に転調。全体的にメロディの音程が高くなりますので、フリップに注意して、無理なく歌えるよう練習しましょう。


【声について】

 

トップノートはF5までという、女声にとっては1番の難関のチェンジE5付近が何度もの出てくるため、声帯は薄く、そして息を少なく歌うようにしましょう。
音の跳躍も多いので、舌や咽頭の高さにも注意が必要となり、ミニマムな動きで歌ってみることがポイント。


【豆知識】

 

YOASOBIは特定の小説をテーマとして楽曲にするユニットですが、今回の楽曲もアニメ「【推しの子】」の内容を忠実に再現しているとのこと。

1曲通して、かなりダークな内容の楽曲になっていますが、なによりテーマとなっているアニメの内容自体も気になりますよね。MVもアニメとリンクした作品になっているので、歌詞の内容や楽曲の世界観をぜひ感じてみてください。


 

 

この記事をシェア!

PAGETOP