【ミュージカル曲コラム】『闇に生きる/No Good Deed』ウィキッド/Wicked 歌い方・歌 上達法
【曲名】闇に生きる/No Good Deed
【作品】ウィキッド/Wicked
【演目について】
アメリカでは広く周知されている「オズの魔法使い」の裏話として構成され、西の悪い魔女・エルファバと南の良い魔女・グリンダの知られざる友情を描いているウィキッド。何もかも正反対の二人が心を通わせ、やがてそれぞれの道へと進んでいく物語。
【曲について】
物語の佳境、自分の為に囚われてしまった、愛するフィエロを助けようと、懸命に呪文を唱えるエルファバのナンバー。
エルファバはこのシーンで初めて、自分自身の内に存在すると”wicked”な部分を自覚することになります。「善い行いをしても、罰となって私に返ってくる」それは何故なのか?「自身の善い行いは、全て自分が他者から認めてもらいたいというエゴだからなのか!」だから「罰を受ける」のか!……そして「そうか、やはり私は皆が言うようにwickedなのか!」と。
wickedではないのにwickedと呼ばれていたエルファバが、本物のwickedになっていくシーンで歌われます。
【歌唱ポイント】
先ずは、メロディーとリズムをしっかりと身につけましょう。特にリズムは、16分音符の連続する伴奏が、まるで責め立てられる様に感じてしまうため、拍を感じて走らない様に気をつけて下さい。また、チェンジ音域が多用された曲ですが、力強い声だけではなく、裏声を上手に使うと表現の幅が広がります。