【心は愛に溢れて/A Heart Full of Love プリュメ街(ミュージカル曲)を上手く歌いたい!】レ・ミゼラブル/Les Miserables 歌い方・歌唱法
[曲名] 心は愛に溢れて/A Heart Full of Love(プリュメ街)
[作品] レ・ミゼラブル/Les Miserable(レミゼラブル/レミゼ)
【演目について】
1 本のパンを盗んだために 19 年間もの監獄生活を送ることになったジャン・ヴァルジャンの生涯を描いたヴィクトル・ユゴーの原作を、アラン・ブーブリル(作詞)、クロード・ミシェル=シェーンベルク(作曲)がミュージカル化した本作品は、「CATS」や「オペラ座の怪人」を制作した、世界的演劇プロデューサー、キャメロン・マッキントッシュのもとで上演され、2013 年からは舞台装置などを一新した新演出版での上演が行われている。
【曲目について】
1 幕終盤、マリウスとコゼット、エポニーヌの 3 人によって歌われる。
学生革命家のマリウスと、ジャン・バルジャンに身を引き取られたコゼットはパリで出会った時、一瞬で恋に落ちていた。その後離れ離れになった 2 人だったが、マリウスに秘かに想いを寄せていたテナルディエ夫妻の娘エポニーヌに、マリウスは「愛しい娘=コゼット」を探し出して欲しいと頼む。
舞台はプリュメ街のコゼットの住むバルジャンの屋敷。エポニーヌによって案内されたマリウスとコゼットは再会し愛を確認し合い、エポニーヌは叶わぬ恋を悲しむ。
情熱的に愛を歌う 2 人と、エポニーヌの失恋の切なさの対比が美しいナンバー。
【歌唱のポイント】
マリウスとコゼットはお互いの名前すら知らなかったけれど、このこみ上げる感情はおさえられない!という切実な心情が歌われています。
特に「マリウス:♪どうか 僕に」「コゼット:♪この愛を〜」や、「マリウス:♪愛に」「コゼット:♪ 触れて」「マリウス:♪夜〜」の所は、溢れる想いを止められない!伝えたい!という心情がメロディに乗せられているので、情熱的ながらも言葉のバトンをやさしく相手に渡すイメージで歌いましょう。エポニーヌは、失恋に傷つきながらも、覚悟するような気持ちで、落ち着いたブレスで独白をして、情熱的な 2 人との対比を表現してみましょう。
最後の「♪夢ではないわ(よ)」「♪夢なら消えた」のフレーズは、気持ちを音楽に昇華させるように、重心を低めに、特に首回りをしめないように横隔膜の支えに気をつけて、周りの音を聴きながら、ハーモニーに調和する響きの声を目指しましょう。