藤川 梓(ふじかわ あずさ) 講師
「プリキュアドリームステージ」などの「歌のお姉さん役」、ミュージカルを中心に数多くの舞台経験、歌唱指導や専門学校での講師経験を持つ。明るく楽しく朗らかな雰囲気であることから、小学生から10代の学生に人気。生徒と一緒に心から楽しむレッスンスタイルを確立している。
レッスン内容をのぞく
~ミュージカルレッスンの醍醐味~
同じ演目でも役柄による曲選定、生徒の状態や課題をみながら、練習曲を決められるところ。生徒と一緒に
選曲できることが楽しい。
レッスン冒頭、
「最近、なにかミュージカル観劇した?」「今やってる舞台でこういうことが起きたよ」など、ミュージカルネタの共有会。
学生には、学校でのできことは必ず聞く。『心のスイッチを開放する』というか、歌うことに対して前向きになれるオープンマインドと姿勢作りを心掛けている。
続いて、その生徒の課題の共有。
地声をしっかり作りたい方は、地声のトレーニング。高い声を出したい方は、いきなり高い声は難しいことが多く、いろんな発声パターンを用いて徐々に声を作っていく。
「ミュージカル曲」の場合、原曲をオリジナルkeyで歌うというのが基本。地声やミックスは出ないとき、裏声が出せるのであれば、裏声から気長にトレーニング。また、同じ曲であっても歌唱している俳優によって、多少のkeyが違うのが一般的。そのため、希望する生徒には、どの俳優が歌っているバージョンであるのか確認している。
【ミュージカル歌唱】は、地声とミックスをしっかり使いこなすことが重要。
地声が苦手な方は、まずは呼吸。ベースの部分がしっかり腹式呼吸ができているようにトレーニングしていく。呼吸が整っていくと、自然に歌声に変化が起きてくる。続いて、響きの確認。「A」の発声で、声門閉鎖する瞬間を体感してもらう。声帯が閉じて、響きを感じる。このような一見、地味なトレーニングであるが、たしかな効果が出てくる。
特に、女性で多い課題は、声のチェンジができない方。
地声から裏声へ。なるべくその差がないようにチェンジしていきたいため、声帯の状態、息の量とスピード、声帯周りの筋肉の使い方を整えていく。ただ、生徒によってその状況はさまざま。詳しく理論を説明して分かる方もいれば、デモンストレーションをして感覚で覚える方も。また、裏声になった瞬間に、急に弱くならないように、裏声が強いままできるように進める。
ミュージカルレッスンの醍醐味として、同じ演目でも役柄による曲の選定、いまの生徒の状態や課題を見極めて、一緒に練習曲を選定しているし、モアならでは、オリジナル楽譜も所蔵しているので、ほとんどのミュージカル曲を提案できる。
また、よくあるのが、今度行く観劇の演目を予習としてレッスンすることも多々ある。例えば、「レ・ミゼラブル」のチケットが取れたので、コゼットやエポニーヌの曲を練習する。
合わせて、その生徒の練度やレベルによって、曲提案もしている。
趣味で初めてミュージカル曲を練習するのであれば、『リトルマーメイド』や『ラプンツェル』などのディズニー系。徐々に難易度を上げたい方には、『ウィキッド』など。好きなミュージカル俳優で曲選びをするのも楽しいもの。
歌唱練習をしながら、ソルフェージュ力は磨いていくことも意識している。この基礎部分が出来上がっていくと、生徒自身が意図して、いろんな音色の歌唱ができるようになる。とくに、基礎を作っていく時こそ、あまりまじめにやりすぎない。クイズ形式であったり、ゲーム感覚で進める。すると自然に楽しくできるようになってしまう。
これまでの指導歴 | 代々木アニメーション学院 エヌ・クリエイション GIO ENTERTAINMENT 小坂明子のんのんじゃんるスクール 幼児、小学生向けリトミカル(リトミック+ミュージカル)教室 【歌唱指導作品】 舞台「ペルソナ3」(シアター1010) 舞台「CLOCK ZERO」シリーズ (スペースゼロ、星稜会館、銀座博品館) 舞台「STORM LOVER」(俳優座劇場)舞台「結の忍び」(六行会ホール) 舞台「マフィアモーレ」(新宿村スタジオ) 舞台「東京ドールズ」2期、3期(シアター1010) 舞台「無視できない私の中の感情」(コフレリオ新宿シアター) 舞台 「トワツガイ」(サンシャイン劇場) ミュージカル「未完の贈り物」(池袋シアターグリーンBOX in BOX) ミュージカル「クロスフレンズ」IMAホールミラクル⭐︎ステージ『サンリオ男子』AiiA 2.5 Theater Kobe品川プリンスホテル クラブeX Out of theater:元町ストリート ミュージカルその他、区民ミュージカル、企業向けステージなどの歌唱指導も行う |
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主な出演 | 劇団 MMC オリジナルミュージカル 「星の王子さま」バラ役 「MOMO」秘書役 「ロミオとジュリエット」三女神役 「アリーテ姫の冒険」アリーテ姫役 舞台 「ブラックジャック」ヘイリー役 ミュージカル「ねこはしる」コロス役 ミュージカル「カーネギーの日本人」 ミュージカル「未完の贈り物」早苗役 劇団かかし座影絵ミュージカル 「オズの魔法使い」西の魔女役 |
講師 経歴 | 昭和音楽大学音楽学部声楽学科卒 卒業後からミュージカルを中心に数多くの舞台作品に出演 歌唱指導・ボイストレーナーとしても活動している 俳優のほか、歌のお姉さんとしてもイベント・ショーに多数出演 2018年までの6年間「プリキュアドリームステージ」の司会のお姉さんを務める |
藤川 梓 講師のインタビュー
音楽をはじめたきっかけ
「幼稚園から通い始めた音楽教室」
私が音楽の世界に入るきっかけになったのは、幼稚園への入園にあわせて通いはじめた「音楽教室」。12月生まれだった私にはまだ早いかな?というタイミングだったのですが、当時住んでいた社宅の同級生たちがレッスンを始めると聞いて。「お友達がみんな一緒なら」という感じで、両親がピアノも用意してくれたんです。幼稚園から帰ったあとでは疲れてしまうので、登園前の時間にピアノの練習をしていたほど、歌もピアノも大好きな子供でした。そして小学校4年生の時、母が連れて行ってくれた『ピーターパン』の舞台をみて、「これだ!」という衝撃を受けたんです。いつかは自分もミュージカルの舞台に立ちたい。そんな私の想いを理解してくれた母は、バレエのレッスンにも通わせてくれました。その後、中学・高校生になっても私の夢がブレることはなく、音大の声楽科に入学。大学卒業後はアルバイトをしながら、ミュージカルの舞台に立つために本格的なトレーニングを重ねました。そして一年後、念願が叶ってミュージカル劇団へ。現在はミュージカルの舞台に出演するほか、声優を育成する専門学校の講師も務めています。
講師をはじめたきっかけ
大学の先輩にあたる五十嵐恵美トレーナーが、こちらのモア東京ボーカル教室でボイストレーナーのお仕事をされていて。五十嵐トレーナーから「歌の先生を募集してるよ」と誘っていただいたのがきっかけですね。専門学校の講師として教壇に立つ私ですが、これまでマンツーマンで生徒さんを指導した経験はなかったんです。新しいチャレンジをすることによって、もっと自分の世界が広がるような気がして。自分自身が成長するためにも、ボイストレーナーのお仕事を始めようと考えました。
講師として重要視しているところ
生徒さんには、45分間のレッスンのなかで何か一つでも充実感を得ていただきたい。教室に来て良かったな、と感じていただけるようなレッスンにしたいと思っています。たとえば、ミュージカルの楽曲を使って指導する場合。技術面のアドバイスももちろん大切ですが、生徒さんによっては役柄の気持ちを理解することが、より良い表現につながる場合もあります。私が舞台に立つ時もそうなのですが、それぞれの作品の背景にあるもの・演じるキャラクターについて生徒さんと一緒に考え、ディスカッションする時間も大切にしています。こうした作業を通して、生徒さんならではの表現方法を見つけていただけたら嬉しいですね。
講師としてよかったと感じる瞬間
趣味で通われている方から、本格的にミュージカルを学ぼうとされる方。それぞれの生徒さんが、レッスンを通して成長して行く姿にとてもやりがいを感じています。教室に通う生徒さんの中には、ミュージカルショーに向けてレッスンを重ねている方もいらっしゃいます。モア東京ボーカル教室が主催する本番の舞台では、きっとみなさんが大きな達成感を得ることと思います。私は、そうした活動をサポートできること、喜びを共にできることをとても嬉しく思っています。
校長からの一言
「プリキュアドリームステージ」などのステージで「歌のお姉さん役」経験が多数、ミュージカルを中心に多くの舞台活躍経験のあるベテラントレーナー。明るく楽しく、生徒さんと一緒に心から楽しむレッスンスタイルが藤川トレーナーの特長です。