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林 直子(はやし なおこ) 講師

20年のボイストレーナーとしての指導歴に加えて、劇団活動など幅広い経験を持っている。舞台経験をもとに力強い歌唱を求める生徒に人気。常に自然体で、人を楽しまるサービス精神があふれている。心から歌や音楽を一緒に楽しむレッスンスタイルが特長。

林 直子

林 直子

レッスン内容をのぞく

「1曲をすべて楽しく歌い切れるように、ボーカル技術を高める。」

このゴールを目指すために、林講師は、日々のレッスンに取り組んでいる。

 

レッスンのはじめ、ウォーミングアップでは「響かせる感覚」を大切にしている。ロングトーンのハミングを重視して、生徒それぞれの今の響きの状態を確認していく。声帯周りの筋肉を 絞めてしまう方が多いことから、声帯周辺をほぐしながら整える。息を「か細く」使いながら、 体に響いている感覚を習得する。単音で、それぞれの響きやすいポイントを探りながら「響く感覚」をたしかめる。例えば「ソファミレド」を上から下降しながら生徒それぞれの身体を調整する。

 

続いて、鼻腔共鳴。な行(N)、ま行(M)を使いながら、同じく響きのポイントを調整する。林講師の特長である、下降系の音階を使うことで、力まないように、響きを整えることができる。更に、「のうのうのう」「にゃにゃにゃ」などの音を使っていく。

 

スタッカート。短くスピードのある息を利用した響きの調整。1・3・5度の音を利用したり、「まめまめま め」「アエアエアエ」という音を利用しながら、滑舌、母音をつなげていく感覚を覚える。ここまでの入念なウォーミングアップを行ったうえで、歌唱トレーニングに入る。

 

林講師が得意としているのが「表現を付けること」(アーティキュレーション)。歌唱にダイナミックさが出るように、曲の中で「強弱の方向性」をつける。サビに向けて、音圧、強い声、響き、歌詞の滑舌、リズム、そして、気持ちを含めた表現、表情。これらの要素を取り入れながら、レッスンを進める。

 

特に、女性生徒で多い「急に裏声になる」という悩み。生徒自身の楽器(=身体)でちょうど良い響きと音域を見つけていくことが大事であるという。無理矢理歌うのではなく、上手く身体を使えて、楽に歌えるようにすることを目指す。例えば、カラオケに数時間行くにしても、何の喉がれにもならずに、歌えるようにする。

 

レッスンの終了タイミングでは、本日の課題を生徒と確認をしながら、次回のレッスンの方向性を共有する。

これまでの指導歴指導年数は20年以上のキャリア
合唱団の発声指導
シルバーコーラスの合唱指導
ウクレレのレッスン、弾き語りレッスン等も行っている
専門学校、劇団、養成所などで歌唱指導多数
主な出演2005年より、ひげ太夫劇団員 ほぼ全ての公演に出演
2018年より女声合唱団に所属、板橋区合唱祭やイベントに多数出演
2020年「アートにエールを」参加作品「おひるねかくれんぼ」において、作曲、ピアノ演奏として参加
講師 経歴東京音楽大学音楽学部音楽学科声楽専攻卒業
声楽を野村陽子氏、故木内康子氏、石崎千穂氏に師事

林 直子 講師のインタビュー

音楽をはじめたきっかけ

母が自宅でピアノ教室を開いていましたので、私と姉も、ごく自然な流れでピアノの練習をしていました。幼稚園の頃からはじめて、小学校に入学してからもピアノとエレクトーンを頑張っていたのですが、きっと、そろそろ母の指導から離れたいと思ったんですね。小学2年生になるとバイオリンを習いはじめて、中学を卒業する頃まで練習を続けていました。

「歌うこと」については、小学校や中学校で合唱コンクールに参加する程度で、本格的に取り組んだことはありませんでした。そんな私の転機になったのは、高校でミュージカル部に入部したこと。千葉県内の女子高だったものですから、宝塚歌劇団の舞台をアレンジしたり、劇団四季を演じたり。そんな風に過ごすうちに、「歌もいいな」と、思うようになったんです。

その後、「声楽科なら大丈夫だろう」と考えて東京音楽大学に進学したのですが、音大に通う女子たちは、どことなくお嬢さま的な雰囲気がありまして。私自身、クラッシックは嫌いではないけれど、何となくしっくり来ない感じで、学園祭でゴスペルを歌ったり、ビックバンドに参加したり。大学時代は、他の学部の子と仲良くすることが多かったです。

講師をはじめたきっかけ

大学卒業後は、芸能事務所の研究生として、歌や日舞、演技など、役者になるためにさまざまなトレーニングをしました。そして、このとき歌の指導をしてくださっていたのが、偶然にも母校の高校のミュージカル部を立ち上げた先輩だったんです。2年間のトレーニングの中で、いろいろなことを学ぶうちに、「今度は自分が教える側になろう」と。そう考えて、歌を教え始めたのがボイストレーナーとしてのスタートでした。その後、自分なりに経験を重ねていって、個人レッスンのほかにも、声優事務所や専門学校のレッスンを担当するようになりました。

講師として重要視しているところ

担当する生徒さんは、小学生くらいの年齢から60代の方まで、年齢も性別もさまざまです。ボイストレーナーとしては、生徒さん1人1人のコンディションにあわせて、柔軟な対応が求められるわけですが、私はシンプルに、「音楽は楽しい」ということをお伝えしたいと思っています。生徒さんはみなさん、「高い声が出るようになりたい」「キレイに歌いたい」と、いろいろな目標をもって通われています。ともすると、技術面ばかりに目が行きがちになりますけれど、誰にでも必ず「その人にしかできない表現」があるもの。ご自分の表現に自信を持っていただけるように、レッスン中は出来る限り生徒さんとコミュニケーションを取って、リラックスした雰囲気の中で「歌うこと」を楽しんでもらいたいと思っています。

講師としてよかったと感じる瞬間

生徒さんのリクエストで、アニソンのレパートリーが増えたり、シャンソンの世界観に触れることがあったり。この仕事をしていなければ知ることのない世界を覗けることは、ボイストレーナーの魅力の1つかもしれません。私がボイストレーナーをはじめて、もう20年以上が経ちますけれど、1人1人個性が異なる生徒さんと向き合うことは、難しくもあり、楽しくもあります。この間の生徒さんには「この方法でうまく行った」からといって、同じ方法が別の生徒さんに通用するとは限らないんですね。でも、そうした経験を積み重ねて、自分なりに工夫をして。はじめは緊張のあまり声を出すことすらできなかった生徒さんが、すっかり明るくなって、心から歌を楽しむようになったり。そうした姿を目にすることは、本当に嬉しいですし、「人と関わることが好き」だからこそ、ボイストレーナーを続けていられるのだと思います。

MESSAGEボーカル講師:林 直子 (はやし なおこ)よりメッセージ

音楽が楽しい、人と関わることが楽しいからこそ、ずっと歌を続けて来られました。

 

ピアノやバイオリンの練習と違って、歌の練習には一定の休み時間も必要です。声を出して声帯周りを使ったら、しばらく休めてあげることも大切です。ですから、レッスンでは、いかに密度の濃い練習が出来るか、というのも重要な要素です。とはいえ、歌の練習は、声を出すことだけではありません。美しい絵を見たり、音楽を聞いたり、ご自分の感性を磨いてあげることも歌の勉強の1つ。そして、十分に休息を取ったら、また歌をエンジョイすれば良いのです。
心から楽しめる趣味を持つことは人生を豊かなものにしますし、私自身がそうだったように、音楽を長く続けていくことで、きっと新しい発見や出会いがあるはずです。

校長からの一言

音楽一家に生まれ、音大では声楽を専攻し、20年程のボイストレーナーとしての指導歴に加えて、ウクレレ指導や劇団活動など幅広い経験のあるトレーナー。常に自然体であり、人を楽しませたいというサービス精神溢れた方です。生徒さんと、心から歌や音楽を一緒に楽しむレッスンスタイルが林トレーナーの特長です。

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