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リズムがわかると、音楽の聴こえ方が変わります

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感覚的にリズムを捉えたい方向けに、コラムをまとめました。

 

—— 鳴っていない音に、耳を澄ませてみる

 

音楽を聴いていて、「この人、なんだか気持ちいいな」と感じる瞬間はありませんか。

 

特別に派手なことをしているわけではないのに、歌や演奏が自然に体に入ってくる。そうした音楽には、共通してリズムの心地よさがあります。

 

今回は、
「リズムって何だろう?」
「もっと音楽を深く楽しみたい」

 

そんな方に向けて、リズムの考え方を、できるだけやさしくお話ししてみたいと思います。


リズムは「数えるもの」ではなく「流れているもの」

 

リズムと聞くと、「ワン・ツー・スリー・フォー」と拍を数えるイメージを持つ方が多いかもしれません。もちろん、それも間違いではありません。

 

ただ、音楽の中で本当に大切なのは、数字と数字のあいだです。

 

同じテンポ、同じメロディーでも、ノリがよく聴こえる音楽と、少し硬く感じる音楽があります。その違いは、リズムが途中で止まっていないかどうか。音と音のあいだでも、体の中でリズムが回り続けているかどうかにあります。


「鳴っていない音」が、音楽を支えている

 

音楽の世界では、実際には鳴っていないけれど、確かに感じられる音の流れを「ゴースト」と呼ぶことがあります。

 

幽霊のように、見えないけれど、そこにある。そんなイメージです。メロディーが途切れ途切れに現れても、その裏側では、細かなリズムがずっと流れています。この流れを感じられるようになると、歌や演奏は不思議と安定し、前へ前へと進み始めます。

 

逆に、聞こえる音だけを追いかけてしまうと、リズムは分断され、どこか落ち着かない印象になってしまいます。


手拍子ひとつで、リズムは見えてくる

 

リズムを理解するために、特別な楽器は必要ありません。

手拍子や、軽く膝を叩く。それだけでも、十分に体感できます。

 

ポイントは、すべてを同じ強さで出さないことです。ごく一部だけを少し強くし、それ以外は控えめにする。

 

すると、音の並びに自然なうねりが生まれます。

この強弱のバランスが、いわゆる「ノリ」や「グルーヴ」の正体です。


歌は、体で奏でるリズム楽器でもあります

 

歌は、メロディーを出すもの。
そう思われがちですが、実はとても身体的なリズム表現でもあります。どこまで音を伸ばすのか。どこで息を吸うのか。言葉と言葉を、どうつなぐのか。それらすべてが、リズムの選択です。

 

同じフレーズでも、少し長めに歌う人もいれば、歯切れよく切る人もいます。その違いが、歌の個性になります。正解を探すよりも、自分にとって自然な流れを感じること。それが、歌を自由にしてくれます。


音楽が「会話」に変わる瞬間

 

リズムを感じられるようになると、音楽の捉え方が少しずつ変わってきます。自分が音を出しているだけではなく、周りの音とやり取りしているような感覚が生まれます。

 

相手の音を受け取り、それに反応し、また返す。これは、バンドや合唱だけでなく、一人で歌っているときにも起こります。伴奏やカラオケ音源と会話する。そんな感覚です。


リズムを知ると、音楽はもっと自由になります

 

リズムを意識し始めると、音楽は難しくなるどころか、むしろ楽になります。「こうしなければならない」という考えが減り、「こうしてみたい」という選択肢が増えるからです。

 

同じ曲でも、その日の気分や呼吸によって、少しずつ違う表情が生まれます。もし、歌や演奏がどこか窮屈に感じているなら、一度、音と音のあいだに耳を澄ませてみてください。鳴っていないはずのリズムが、きっと、そこに流れています。それに気づいたとき、音楽は、もう一段深く、そして自由に楽しめるようになります。


前編:リズムがわかると、音楽の聴こえ方が変わります

 

後編:リズムは「割り切れない」ところが面白い

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