ミュージカルコラム

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【蜘蛛女のキス(ミュージカル曲)を上手く歌いたい!】蜘蛛女のキス/KISS of the SPIDER WOMAN 歌い方・歌唱法・ミュージカル曲解説

【曲名】蜘蛛女のキス

【演目】蜘蛛女のキス/KISS of the SPIDER WOMAN


【演目について】

『蜘蛛女のキス』は、1976 年に出版されベストセラーとなったアルゼンチンの作家マヌエル・プイグの小説を原作として

1990 年代にミュージカル化され、1993 年にはトニー賞ミュー ジカル作品賞などを多数受賞した、日本でも人気の高い作品。

音楽と歌詞は、『キャバレー』や『シカゴ』などのヒット作を生み出してきたコンビ、ジョン・カンダーとフレッド・エブが手掛け、

抒情的かつメロディアスな楽曲が、全編にわたり作品を彩っている。
舞台は、ラテンアメリカにある刑務所の一室。映画を愛する同性愛者のモリーナは、

社会主義運動の政治犯バレンティンと同室になる

2 人はお互いを理解できず激しく対立するが、時を重ねるうちに次第に心を通わせていく。


【曲目について】
「蜘蛛女のキス」は二幕後半で蜘蛛女によって歌われる、物語の世界観を象徴するようなタイトルナンバー。
いつしかモリーナはバレンティンに対して愛情を抱いていたが、

レンティンに関する秘密を探りたい刑務所長の思惑通り、出所することを決断する。

母親の病の話を聞き、一番大切な母親のために決断せざるを得ず、逃れられない運命に絶望していた。

その時、モリーナの頭の中だけに登場する、死の象徴である「蜘蛛女」が再び現れる。

「もうあなたはこの運命から逃れられない」と妖艶に歌いあげる、壮大なナンバー。


【歌唱のポイント】
モリーナの語る映画のなかに出てくる女優オーロラが演じた役柄のひとつであり、

モリーナがひたすら怖れる「蜘蛛女」による歌唱です。

運命を悟り死を感じさせるような、怪しさと怖さを持った表現を心がけてみてください。
深い響きをもって歌うために、舌根の位置が上がりすぎないように気を付け、

口の中の空間をたっぷりと保ちましょう。息が浅くならないようにすることも重要です。

後半に向かって音楽とともに強い息の運び方で、壮大さを表現してください。


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