【「命をあげよう(I’d Give My Life for You)」(ミュージカル曲)を上手く歌いたい!】ミス・サイゴン(Miss Saigon) 歌い方・歌唱法・ミュージカル曲解説
【曲名】命をあげよう(I’d Give My Life for You)
【演目】ミス・サイゴン(Miss Saigon)
【演目について】
「ミス・サイゴン」は、「レ・ミゼラブル」のクリエイティブ・チームである、作曲家クロード=ミシェル・シェーンベルクと作詞家アラン・ブーブリルが手がける第二弾作品として、1989 年にロンドンのウエストエンドで開幕。日本では1992年から 1 年半の帝劇ロングラン公演以来、再演を重ねる大ヒット作。
ジャコモ・プッチーニ作曲のイタリア・オペラ『蝶々夫人』のストーリーを、ベトナム戦争時に置き換えて、1970 年代ベトナム戦争末期のサイゴン(現在のホー・チ・ミン市)の売春バーで働くベトナム人少女キムと、アメリカ大使館で軍属運転手を務めるクリスの悲恋を描いている。「レ・ミゼラブル」と同じように全編が音楽で綴られ、アジアの香りがする旋律と共に、戦争により引き裂かれる人々の葛藤と悲劇を通し、「生と死」、「戦争と平和」といったテーマを壮大なスケールで描いている。
【曲について】
「ミス・サイゴン」でもっとも知られている代表的なナンバーであると同時に、ミュージカルナンバーの名曲としても有名である。歌われるシーンは 1 幕のラスト。アメリカに帰ってしまったクリスから授けられた息子のタムを一人で守ろうと決意するナンバー。小さな息子タムのためなら自分の命を捧げても良いというこの歌は、物語の結末への伏線ともなる重要な 1 曲。
【歌唱のポイント・アプローチ】
「命をあげよう」は、女性の強さを表す為、裏声を使わず地声で広い音域を歌うことが要求され、キムの決死の覚悟を伝えるための技術と音域が必要な難曲です。まずは正しく音とリズムを取りましょう。地声で歌い切るには壮絶な訓練を必要とするので、まずは、声をチェンジさせて歌ってみましょう。この時、響きが散らないように気をつけてください。タムに語りかける様に歌い始め、気持ちの高まりと共に音楽を盛り上げ、最後の「いのちをあげるよ」を大切歌って下さい。