ボイストレーニングコラム

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【ボイトレ 歌い方】『トウキョウ・シャンディ・ランデヴ』 (花譜)を上手に歌うコツ!(ポイント解説)

【曲名】トウキョウ・シャンディ・ランデヴ
【アーティスト名】花譜


【トウキョウ・シャンディ・ランデヴ 楽曲解説】

ボカロPとしても活動する「ツミキ」が楽曲制作を、バーチャルシンガーの「花譜」が歌う楽曲。MAISONdes(メゾン・デ)と呼ばれる音楽プロジェクトの作品。“TikTok HOT SONG Weekly Ranking”でも首位を獲得。


【リズム】

EDM調の楽曲で主に4つ打ちのビートで構成された楽曲。
2Aのセクションでは、ラップパートも出てきます。全体を通して、シンコペーションや細かなリズムの刻みが多く出てくるので、16分のグルーヴを常に感じながら、歌うよう心がけましょう。


【メロディ】

全体を通して、言葉数が多い楽曲となっています。セクション毎に歌い回しを分析していきましょう。歌メロの音程もかなり細かく動くので、正しい音程を把握して、繰り返し練習が必要です。


 

イントロの「電波テンポアップして絶賛感電中♪」のセクション。

ベースのスラップとリンクしたリズミカルなフレーズになっています。「でんぱテンポアーップ」という言葉が歌詞でもあり、スキャットのようでもあるところが特徴的。ベースのスラップとしっかりタイミングを合わせることを意識しましょう。


 

「あなたにも♪」から始まる、Aメロのセクション。

アウフタクト(弱起)からフレーズが始まっています。16分裏を意識した符割りになっており、シンコペーションするメロディ。「あなたーに♪」の箇所ですが、「た」にアクセントが、「に」の箇所で8分裏に繋がるメロディ。16分裏と8分裏、”どこで音が始まり、どこまで音を伸ばすのか”をしっかり意識して歌うことが重要。また、「かなしいーこと♪」の箇所。音程の上がり下がりが急なセクションとなっています。テンポも早く、難しいフレーズですので、ゆっくりのテンポからフレーズを歌う練習をしましょう。


 

Bメロ前の「雨が上がれば愛もその横顔も♪」のセクション。「れ」「あい」「そ」の臨時記号のよる半音の音程にも注意しましょう。


 

「うそっぱちの」から始まるBメロのセクション。

 曲中で繰り返されるフレーズ。一つ一つの音符を丁寧にさらっていきましょう。こちらも16分主体のリズムをしっかり意識して歌うことがポイント。スケールとしてはBmペンタトニックのフレーズで構成されています。こういったフレーズをスムーズに歌えるよう、日々のトレーニングに「スケール練習」を取り入れることをおすすめします。


 

「じょうだんじゃ♪」から始まるサビのセクション。

サビからF#7をピボットコード(自然な転調の際に使われるコード)として、BmのキーからC #mへ、全音転調しています。

「トウキョウ・シャンディ♪」の箇所で、最高音であるE5が出てきます。女性はチェンジにあたる音なので、フリップしないように息の量に注意。半音で動く音程が曖昧にならぬよう、気をつけて歌いましょう。

 

「ないないわ♪」の箇所は「な」から「い」に移るスピードを速くした印象的で独特のリズムをしっかり表現できるよう練習が必要。2Aで出てくるラップパートは、歌唱パートとの変化をつけ、少しリズムをルーズに、語るように歌い始めてみましょう。パンチを効かせたいところのみ、リズムを立ててラップ。


【声について】

Head MIXと言われるような軽い声です。
喉頭の位置が下がり過ぎないように注意して、高めのポジションで歌い切りましょう。息を使いすぎると声が割れてしまったり、音として弱くなり過ぎたりしますので、腹筋はリラックスして歌う。


【豆知識】

ボーカルの花譜さんは、CevioAIから発売されている人工歌唱ソフト「可不」の声の人。「可不」を使用した楽曲として、今回の楽曲の作曲者であるツミキさんの「フォニィ」、柊マグネタイトさんの「マーシャル・マキシマイザー」などが挙げられます。ソフトとしても様々な楽曲で使用されることで、花譜さんの歌声は、今後もますます布教していくはずです。


 

 

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