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Mrs.GREEN APPLE「点描の唄」歌い方・コード進行解説|井上苑子デュエットを分析

【曲名】点描の唄
【アーティスト名】Mrs. GREEN APPLE

楽曲名点描の唄(feat. 井上苑子)
アーティストMrs. GREEN APPLE × 井上苑子
リリース2018年8月(6thシングル「青と夏」カップリング)
作詞・作曲作詞・作曲:大森元貴(Mrs. GREEN APPLE)
KeyF(男女両対応の音域・1番サビ最終小節のみ5/4拍子)
コード進行ダイアトニック+ノンダイアトニック多数(オンコード・セカンダリードミナント・Ⅱ-Ⅴ進行)
タイアップ映画『青夏 きみに恋した30日』挿入歌
ジャンルJ-POP・デュエット・ロックバラード・映画主題歌
特徴テンションノート(b9th/9th/11th)・ブルーノート・5/4拍子変拍子・3度ハーモニーコーラス・男女デュエット
難易度A(ノンダイアトニック理解・テンションノート音程・コーラスハーモニーが難所)

今回は大人気ロックバンドMrs. GREEN APPLEがゲストにシンガーソングライターである井上苑子を迎え入れ書き下ろした楽曲「点描(てんびょう)の唄」を解説して行きたいと思います。

この楽曲は映画『青夏 きみに恋した30日』の挿入歌。

映画の世界により入り込めるように書かれた歌詞に注目して先ずは歌詞を読んでみましょう。この楽曲では歌詞の男性パート・女性パートでそれぞれの気持ちを歌っており、お互いの気持ちが合わさるラストサビはアレンジ、歌詞、歌唱力どれを取っても鳥肌物となっています。


コードとメロディー・リズムの兼ね合いを検証

 

この楽曲で注目すべき箇所はコードの多さです。

オンコードやノンダイアトニックを多く使用してメロディーをとても華やかに聴かせています。

シンプルなコード進行で自由にメロディーが乗ってくるのでは無く、複雑ですが滑らかで美しいコード進行にテンションノートを加える形でメロディーが乗っているので音楽理論を理解していないと少し難しく感じると思います。これを機にダイアトニックとテンションについて学んでみるのもいいと思います。


点描の唄を楽曲解説

 

Aメロをアナライズ

それではAメロからメロディとコードについて考えて行きたいと思います。

基本的にはダイアトニックで進行して行きますが3小節目からノンダイアトニックが多く使用されています。まずはE/G#です。次のAmに行く為のセカンダリードミナントですが歌う際に1番気を付けなければいけない箇所。歌詞の「わすれたくないと」の「す」の部分からE/G#なのですがメロディーの音程はFとなります。Eに対してのb9thの音から始まりますのでコードを意識し過ぎてしまうと逆に音程を当て辛くなってしまう場合もあるかもしれません。なだらかにスケールを下降して行くメロディーの中にコードトーンが1音しか入っていないのでしっかりと頭の中にメロディーをイメージしながら歌って下さい。

そして、3小節目の4拍目にGm7が出てきます。この際のメロディーは11thであるCの音となっているのでここも音程を取り辛い箇所となっているので注意して下さい。音楽理論を考えるとF△7に向けてのⅡ-Ⅴを作る為に出てきているGm7(Ⅱ)なので後にC7(Ⅴ)をつけてGm7-C7-F△7の流れにするのが一般的ですがここはAm7-Gm7-F△7とベース音をなだらかに下降させる為にC7が省略されてると考えるのがいいでしょう。

Mrs. GREEN APPLE「点描の唄」Aメロ『わすれたくないと』のセカンダリードミナントE/G#とb9thテンションノートの譜面


Bメロをアナライズ

Bメロからはダイアトニックのみでコードが作られているので比較的に歌いやすいセクションとなっていると思います。

Gsus4のコードのみ慣れるまで少し時間がかかると思いますがGとGsus4を聴き比べ、違いを意識する事によって狙う音をイメージし易くなります。

 

サビをアナライズ

サビに入ってからの注目すべき箇所は1拍目の4分音符です。

AメロとBメロの1・2拍目は基本的に8分音符で言葉を埋めていましたがサビに入った瞬間に1拍目を伸ばし開けた雰囲気を作り出しています。この事によって「いつまでも」の歌詞もより強調されています。「い」の歌詞でしっかりとアクセントを付けて歌い始める事でサビの開けた雰囲気を作る事が出来るので意識しましょう。サビでのメロディーも意識をしないと音が取り辛い箇所があるので注意が必要です。2小節目のGコードの入りは9thであるAの音から、3小節目のE7/G#はAメロと同様のb9thの音からメロディーが始まります。コードトーンではなくテンションノートからメロディーが始まりますので意識して歌って下さい。6小節目ではブルーノートであるEbの音も出てきています。

ブルーノートを上手く活用する事によって何処か哀愁漂うラインを作り出す事が出来ます。「手を取る事が出来ずとも」という切ない歌詞を際立たせてあげる為にしっかりと歌いあげましょう。また1番サビのみ最後の小節が4分の5拍子となっている点にも注目です。「すいている」と歌い終わった際に付点4分休符をしっかりカウントして下さい。ブレスなどでリズムを取るのもいいかもしれません。

Mrs. GREEN APPLE「点描の唄」サビ『いつまでも』の9thテンションノート・ブルーノート・5/4拍子変拍子の譜面


2番のサビ後のCメロにあたる部分ではさらにリズムを伸ばし歌詞を強調しています。

長い音符の時はアクセントの位置を間違えてしまうとのっぺりと聴こえてしまい易いので注意が必要です。対策としては常に4拍目のアクセントを意識する事です。Cメロ1小節目の4拍目は2分音符により音が伸びているので意識し辛い箇所ですが、歌がブレないように意識しながら身体の中でしっかりとアクセントを感じてみて下さい。

 

Dメロをアナライズ

間奏後のDメロからは今までと一転して16分音符を多用し、言葉数が多くなる事によって今にも溢れ出しそうな想いを表現しています。

歌詞の内容的にも感情をを込め易い部分になりますが、16分音符も合間って走りやすくなってしまう部分にもなっています。

感情を込めながら自分を少し後ろに引っ張り留めておく意識をするとリズムが安定してくると思います。

Mrs. GREEN APPLE「点描の唄」Dメロの16分音符多用と感情表現フレーズの譜面


16分音符について

 

Aメロ・Bメロ・サビでは要所要所で16分音符が使われています。ここでの16分音符はDメロと違いはっきりとリズムを出して歌ってしまうとロボットのような固い歌になってしまいます。言葉の余韻を作るように柔らかくリズムに乗せてみて下さい。


コーラスについて

 

この楽曲はコーラスもリードと言っていい程大事な役割をしています。

基本的には3度下又は3度上になるのですが、オクターブ下の3度上であったり合唱曲のようなラインで2つのメロディーが重なり合う箇所もあったりと様々なコーラスラインが作られています。

Mrs. GREEN APPLE「点描の唄」3度ハーモニーと合唱風コーラスラインの譜面


メロディーラインとスケール

 

この楽曲では1フレーズ内でのメロディーの音飛びが少ないように見えますが、主メロとコーラスとを行き来する箇所が多く、ポジションのチェンジに注意して歌いましょう。スケールを下降又は上昇する事によってメロディーラインが出来ています。なだらかにメロディーが上がり下がりする事によって柔らかさが生まれるのですが、その分コードトーンが少なくなり音が取り辛い部分が多いのが特徴です。歌唱をする前にメジャースケール等の練習をし、全音・半音の感覚を身体に馴染ませてあげると音程が取り易くなると思います。


最後になりますがこの楽曲は歌詞に対するリズムの付け方が素晴らしいです。

この歌詞をこう聴かせたいからこのリズムで。と、とても意識して楽曲が作られているのを感じます。歌う際は必ず楽曲を聴きながら歌詞を読んでみましょう。そうする事によってどう表現するとより聴き手に言葉が伝わるか意識がし易くなります。


声について

 

女声、男声ともに音域が広く、交互にコーラスパートに移行するため、重いチェストボイスでは動きが悪くなりがちです。また、ハーモニーが重要となっていますので、ボーカルラインだけを歌えれば良いというわけではありませんので、まずは正しいピッチで歌えるように練習しましょう。


🎤 「点描の唄」を歌いこなしたい方へ

「点描の唄」のような音楽理論の凝縮された楽曲を歌いこなすには、 セカンダリードミナント・Ⅱ-Ⅴ進行を聴き分ける耳、テンションノート(b9th/9th/11th)から始まるメロディを取れる音感、5/4拍子変拍子のカウント感、3度ハーモニーのコーラス感覚、男女デュエットでの掛け合い表現 が不可欠です。モア東京ボーカル教室では、現役プロ講師が一人ひとりの声質と目標に合わせて、本格的なボイストレーニングをご提供しています。

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#MrsGREENAPPLE #点描の唄 #井上苑子 #デュエット #難易度A

 

この記事を書いた人

モアサポートバンドメンバー〜MOAが誇る講師とプロミュージシャンがタッグを組み、ポップス曲解説を制作〜

講師

モアサポートバンドメンバー〜MOAが誇る講師とプロミュージシャンがタッグを組み、ポップス曲解説を制作〜

【経歴】
専門学校横浜ミュージックスクール出身を中心に結成された、キーボード・ドラム・ギター・ベースによる現役プロのサポートバンド。メンバーはそれぞれ、バンドメンバーとしてのメジャーデビューや、嵐をはじめとする多彩なアーティストのライブ・レコーディング参加、Mr.Children主催「ap bank fes」出場、各種オーディションでの最優秀賞獲得など、確かな実績を持つ。フジロック、Japan JAM、ap bank fes、THE FIRST TAKEなど国内有数のフェス・番組への出演をはじめ、数多くのアーティストのライブサポートやレコーディングを手がける。豊富な現場経験を活かし、ポップス曲を演奏・歌唱の両面から実践的に解説している。

 

【主なサポート・出演歴】
嵐/TOOBOE/杏沙子/コバソロ/上野優華/富田麻帆/ザ・コインロッカーズ/ダウト/櫻井有紀(Raphael)/生熊耕治(cune)/WHY@DOLL/ミライスカート ほか多数 フジロック/Japan JAM/ap bank fes/THE FIRST TAKE 出演(敬称略)

 

【ディレクター】
工藤講師

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