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【「私の中の怪物」(ミュージカル曲)を上手く歌いたい!】笑う男 The Eternal Love -永遠の愛- 歌い方・歌唱法・ミュージカル曲解説

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【曲名】私の中の怪物
【演目】笑う男 The Eternal Love -永遠の愛-


【演目について】
『笑う男 The Eternal Love -永遠の愛-』(原題:The Man Who Laughs)は、17世紀末の英国を舞台に、主人公の数奇な人生を辿りながら“金持ちの楽園が貧乏人の地獄によって作られる”不条理を浮かび上がらせる、ヴィクトル・ユゴーが自身の最高傑作と評した不朽の小説「笑う男」を原作に創作されたミュージカル作品。
演出家のロバート・ヨハンソンが、偶然機内で見映画『笑う男』(2012年フランス・チェコ合作製作版)に感動したことが制作のきっかけとなった。飛行機を降りてすぐに作曲家のフランク・ワイルドホーンに「この映画をすぐ見て欲しい」と電話をかけ、フランクもまた映画の魅力にはまり作曲に取りかかったと言われている。脚本はミュージカル新演出版の『マリー・アントワネット』の演出を手掛けたロバート・ヨハンソンが担当、フランク・ワイルドホーンの音楽と、ジャック・マーフィーの歌詞で紡いだ『笑う男 The Eternal Love -永遠の愛-』は、2018年7月に韓国で世界初演、翌年2019年4月に日生劇場にて上田一豪演出で日本初演を飾った。


【曲目について】
アン女王の異母姉妹で、財産と美貌を持ち合わせている女性、ジョシアナ公爵。何不自由ない暮らしに飽き、許婚であるムーア卿に誘われて見世物小屋にやってきたジョアンナは、醜くも魅力的なグウィンプレンをひと目見て気に入り、屋敷に呼び寄せて誘惑する。貴族らしい振る舞いのうらに隠された腹の探り合い、顔は微笑んでいても肚の中ではなにを考えているのかさだかではない貴族たちのやりとりにうんざりしているジョシアナが、非道によってつくられた醜く引き攣れたグウィンプレンの笑顔の下に、やはり嘆きと、満たされない感情があることを感じとり、彼の本心を暴きたい、彼を手に入れたいと誘惑し歌うナンバー。


【歌唱のポイント・アプローチ】
語りから始まり、歌い、後半に向けて音域が高くなるという、ミュージカルシング王道の構成です。
ジョアンナの気性を表現する様な、全体的に攻撃的な勢いを感じるリズムに流されることなく、正しい音程で歌えるように、まずは丁寧に音取りをしましょう。誘惑をするシーンの歌なので、メロディーラインの変化を、ジョアンナがいろいろな手を使ってグウィンプレンを落そうとする、誘惑の方法を変化させる感情とリンクさせて歌うのも面白いのではないでしょうか?

 

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