ミュージカルコラム

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【「I’m flying(アイム・フライング)」(ミュージカル曲)を上手く歌いたい!】ピーター・パン(PETER PAN)歌い方・歌唱法・ミュージカル曲解説

【曲目】I’m flying(アイム・フライング)
【演目】ピーター・パン(PETER PAN)


【演目について】

⼤⼈になっても⼦どもの⼼を忘れないように・・・。 そんな思いを込めて、スコットランドの童話作家ジェームス・M・バリが公園で⼦どもたちに読み聞かせていた妖精物語「⼩さな⽩い⿃」が1902年に出版され、「ピーター・パン」の原案になったと⾔われています。 バリは、原案を元に1904年に『ピーター・パン ⼤⼈になりたがらない少年』という全三幕の劇曲を書き、同年ロンドンで初めて上演された舞台が、いま⽇本中が知っている「ピーター・パン」の原作になります。 その後『ピーターパン』は海を渡り、ミュージカルの本場アメリカ・ブロードウェイで『ウェスト・サイド・ストーリー』『屋根の上のヴァイオリン弾き』等を⼿掛けたことで知られているジェローム・ロビンス演出・振付によりブロードウェイミュージカルとして⽣まれ変わりました。

1954年のオリジナルキャストである、ピーター・パン役のメアリー・マーティンがトニー賞ミュージカル主演女優賞、フック船長役のシリル・リチャードがトニー賞ミュージカル助演男優賞を受賞しました。

このブロードウェイ版の舞台は現在も再演され続け、ピーター・パン役は通常女性により演じられるようになりました。日本においても『ピーター・パン』を基にした公演は様々な形で行われていますが、その中で最も著名なものは大手芸能プロダクション・ホリプロが制作を手がけるブロードウエイミュージカル『ピーター・パン』です。公演の動機は、ホリプロ所属の和田アキ子さんが、たまたま海外公演を観に行かれて、当時の社長に国内でも公演をしてほしいと要望されたそうです。

日本では、1981年に、新宿コマ劇場25周年記念作品として上演されました。日本で初のフライング(宙乗り)のある上演は話題となり、現在まで毎年上演され、夏の風物詩となりました。音楽はブロードウェイ版を使用していますが、幕合やシーンはかなりの変更が加えられているため、ブロードウェイ版の演出とは少々異なり、日本オリジナルの面も持ち合わせているようです。


【曲について】
ピーター・パンが子どもたちをネヴァーランドへ招待し、さぁいよいよ冒険がはじまろうとしている、そんなワクワクするシーンで歌われる1曲です。

ウェンディとその弟たちジョン、マイケルの前で、ピーター・パンは見事に空を飛んでみせます。そして、この歌でどうしたら自分のように空が飛べるかを子どもたちに教えてくれるのです。

舞台では、宙乗りで左右に大きく揺れている状態で、実際に舞台を飛び回ってこの曲を歌います。そのうちに子どもたちも加わり、背景は子ども部屋からロンドンの夜景に変わっていく、夢いっぱいのステキな場面となります。


【歌唱のポイント・アプローチ】
歌い出しのロングトーンは、腹式呼吸と⽀えに気をつけてください。また続く、上⾏系の⾳程とフレーズ最後のロングトーンはピッチが低くならないように気をつけましょう。

小刻みなリズムの部分はリズムと言葉が重なるように1つ1つハキハキと、大きくのびのびしたリズムの部分はそれと対象的に声をよく響かせて歌いましょう。「僕は飛んでいる!」と自分を誇らしく思う気持ちを伝えたいですね。ピーター・パンは、やんちゃで元気な少年です。ぜひ、笑顔をつくり口角をあげて、うんと明るい声音で元気よく歌ってみてください。

 


 

 

 

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