ミュージカルコラム

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【「Fly fly away(フライ・フライ・アウェー)」(ミュージカル曲)を上手く歌いたい!】キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン 歌い方・歌唱法・ミュージカル曲解説

【曲名】Fly fly away(フライ・フライ・アウェー)
【演目】キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン


【演目について】
本作は2002年に公開されたハリウッド映画「Catch Me If You Can」(スティーブン・スピルバーグ監督作)を原作とした舞台版。映画も元々は1980年に出版されたフランク・W・アバグネイル・Jrの自伝小説「世界をだました男」を元に製作されている。

 

本作は、2009年にシアトルで試験興行のあと、2012年にブロードウェイで上演された。2012年のトニー賞で4部門にノミネートされている。脚本はテレンス・マクナリー、作詞・作曲はマーク・シャイマン、スコット・ウィットマンが担当している。

 

主人公は今も実在する上述のフランク(現在はセキュリティ・コンサルタント)による犯罪逃亡劇がストーリーとなっている。題名の英語は「できるもんなら捕まえてみろ」の意味で、鬼ごっこの掛け声にあたる。日本語の「⻤さんこちら」に当たる。パイロットや医者、弁護士に成りすまし、偽造小切手の詐欺で大金を手にした若き天才詐欺師フランク・アバ グネイルの生き様を、彼を追い続けるFBI捜査官カール・ハンラティとの軽妙な駆け引きを交え、ポップな音 楽や迫力あるダンスシーンを散りばめて描くミュージカル・コメディ。上質なエンターテイメントの面もありつつ、「事実は小説よりも奇なり」をまさに体現したような彼の半生は、非常に劇的であり、そして、彼自身の決して恵まれていたわけではない生い立ちや人生への苦悩は、作中でも色鮮やかに描かれている。

 

日本初演は、2014 年 6 月〜7 月にシアタークリエで上演。翻訳・訳詞・演出は荻田浩一が担当。2015 年宝塚歌劇団・星組により、赤坂 ACT シアターとシアタードラマシティにて上演。 日本語脚本・歌詞・演出は小柳奈穂子が担当。また、2022年8月に、東京国際フォーラムにて上演予定。


【曲について】
この曲は、主人公フランク(数々の詐欺容疑で警察の追跡から逃れ続けている)の恋人ブレンダによって歌われるナンバー。
ブレンダとの婚約式の日、フランクはFBI捜査官であるハンラティが自分の居場所を突き止めたことを知り、「ハンラティの追跡を逃れた後、必ず戻ってくる」と約束し、自分の正体を彼女に明かす。彼が去った後、ブレンダは彼のことをいかに愛しているかを嘆き、唄うのだった。いくつもの嘘をつき、いくつもの詐欺を働いたフランクの内面の「真実」を知っているブレンダの想いを、美しいメロディとゴスペル的なコーラスによって歌われる、印象的なバラードナンバー。


【歌唱のポイント・アプローチ】
冒頭は、「歌う」というよりも台詞の延長で「語る」ように歌えると良いでしょう。
声量を意識するというよりも、「息づかい」や「小さい音量でも支えのある声」を意識してください。小さい音量でも、口の中が潰れて、響きのない音にならないよう、気をつけましょう。
この曲は3拍子の曲なので、基本的には1拍目にアクセントがつきます。その意識も忘れずに。後半にかけての高音を出すためには、しっかりとした腹式呼吸を意識しましょう!

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