ミュージカルコラム

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【ミュージカル曲コラム】『Omar Sharif』『バンズ・ヴィジット 迷子の警察音楽隊』/THE BAND’S VISIT 歌い方・歌 上達法

【曲目】Omar Sharif
【演目】『バンズ・ヴィジット 迷子の警察音楽隊』 /THE BAND’S VISIT


【演目について】

2007年に公開された映画「迷子の警察音楽隊」(カンヌ国際映画祭ある視点部門・国際批評家連盟賞、ジュネス賞、一目惚れ賞/東京国際映画祭・最優秀作品賞)を原作に、ミュージカル『ペテン師と詐欺師』の作曲家デヴィッド・ヤズベックが作曲と作詞を手掛けた作品。
2018年のトニー賞では、ノミネートされた「アナと雪の女王」や「ハリーポッターと呪いの子」等、日本でも近年上演されることとなった人気作品等をおさえ、その他の作品も含めた11部門のうち、10部門を独占したことは大変話題となりました。作品は大規模で派手な趣向のある作品というわけではありませんが、イスラエルに演奏旅行に来たエジプトの音楽隊が道に迷い、地元のイスラエル人と一晩交流をするというシンプルな物語の中に流れる、抒情的な空気と独創的な音楽が得も言われぬ魅力を放ちます。歴史的に対峙してきたエジプトとイスラエル二国の国民同士が、国境を越えて心を通わせるという、人間の本来あるべき姿を描いたメッセージが、時勢に即して人々の心に刺さり、魅了することとなりました。


【曲について】
この曲は、トニー賞授賞式でも歌われた、とてもエキゾチックで印象的な1曲ですが、ミュージカルの中では団長のトュフィークとディナが2人きりになった場面で歌われるディナのソロ曲。
見知らぬ街で困っているエジプトの音楽隊の団長トュフィークに、ディナはこの街にはホテルがないので、自分の家に泊まるよう勧め、食事にでかけます。言葉も文化も宗教も違い、不慣れな英語で意思疎通をとりますが、ディナとトュフィークはお互いのことを少しずつはなしはじめます。昨今の音楽の話からはじまり、次第にトュフィークは息子と妻の死などプライベートな話まで打ち明けるようになるのです。

タイトルになっている、オマル・シャリーフはエジプト出身の俳優で、ハリウッドでも活躍しました。歌詞にでてくるもう1人の人物、ウム・クルスームは、エジプト出身の歌手でアラブ圏ではもっとも知名度の高い歌手の1人です。ディナは、子どものころ楽しみにみていた映画や音楽などの思い出話を、メロディにのせてトュフィークに語っています。


【歌唱のポイント・アプローチ】
ディナ役の濱田めぐみさんは、「このミュージカルの楽曲は素晴らしいが、歌い手側はものすごく難易度が高くメロディが難しい」とインタビューでお話されました。
この楽曲も、印象的なメロディである分、難しく感じることでしょう。まずは丁寧に音をとりましょう!表現については、大人の雰囲気で語るように歌いたい曲なので、正確な音と音、言葉と言葉がつながるようにゆったりと歌うとよいです。高い音ははりあげたり強くしすぎたりせず、鼻に響かせるように歌うと、よりエキゾチックな表現に近づけます。

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