声帯の厚みと薄さのコントロール|歌声を自在にデザインする|ボイトレ基礎②|モア東京ボーカル教室
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歌声の個性や印象を決定づける最大の要素のひとつが「声帯接触の厚みと薄さ」です。高音を楽に出したいと願う人も、低音に安定感を求める人も、この「厚さと薄さ」を理解しなければ上達は望めません。
同じ音程であっても、声帯を厚く使うか薄く使うかによって、響きはまったく異なるものになります。ここでは、日常的な会話の延長から専門的なトレーニングまで、厚みと薄さのコントロールを具体的に考えていきます。
🎤 このページでわかること
▶ 厚い接触が生む力強さと存在感
▶ 薄い接触が生む透明感と伸び
▶ バラード・ロックでの音楽的な使い分け
▶ 厚みと薄さを操る3つの練習法
厚い接触|力強さと存在感
「おはようございます」と低めの声でやや強めに言ってみると、胸に響く振動を感じるでしょう。これは声帯が厚く閉じ、接触面積を広く使っている状態です。接触が厚いほど声は密度を増し、マイクを通さずとも会場に届く力強さが生まれます。ロックやソウル、演歌など、感情を直接的に伝えるジャンルでは必須の響きです。
ただし、厚い接触は力感を出す一方で、無理に押し出すと声帯に負担がかかります。重要なのは「厚みを持たせても柔軟さを失わない」こと。筋肉的な圧迫ではなく、息の流れと声帯閉鎖のバランスを取ることがポイントです。
薄い接触|透明感と伸び
同じ「おはようございます」を、今度は軽やかに、鼻腔に抜けるような響きで言ってみましょう。すると声が軽く明るくなり、透明感が増すのを実感できるはずです。これは声帯が薄く接触している状態で、クラシックやミュージカルの発声に代表されます。
薄い声帯接触のメリットは、息の流れが豊かに保たれるため、響きがホールの奥までスムーズに届くこと。声が「抜ける」と表現されるのはこの状態です。ただし薄すぎると力感が失われ、頼りない印象を与えてしまうため、どの程度まで薄くするかのコントロールが重要です。
囁き声との関係
囁き声は、声帯の接触をきわめて少なくした、あるいはほぼ接触がない状態で、息だけで音を作る方法です。直接的な歌唱では使われませんが、「声帯を閉じる/開く」という感覚を把握するうえで有効です。
🎤 接触度合いのグラデーション
▶ 囁き声(接触ほぼゼロ)→ 薄い声(軽い接触)→ 厚い声(広い接触)
▶ この順で段階的に変化させると、接触度合いがどのように変わるのかを感覚的に理解できます。
音楽的な使い分け|バラードとロック
バラードでは、Aメロを薄く柔らかく始め、サビで厚く力強く歌うことでメリハリがつきます。逆にロックでは、Aメロから厚めに声を乗せて緊張感を高め、サビで一気にシャウトに近づける手法も有効です。
厚みと薄さは単なるテクニックではなく、音楽のドラマを描くための色彩です。
練習法|厚みと薄さを操る3つのトレーニング
🎯 1. 「おはよう」二重唱
同じ音程で「おはよう」を厚い声・薄い声で繰り返し、違いを録音して確認します。
🎯 2. 囁きから薄い声へ
囁き声で「アー」と発し、息を保ったまま声帯を閉じて薄い声に移行します。息と閉鎖の境界を体感できます。
🎯 3. ピアノを使った交互発声
ピアノで中音域を弾き、厚い声 → 薄い声 → 厚い声と切り替えて歌います。音程を変えて練習することで、幅広い音域に応用できます。
まとめ|厚みと薄さは歌声の「設計図」
声帯接触の厚みと薄さは、歌声の印象を決定づける「設計図」です。厚さで力を訴えるか、薄さで透明感を伝えるか。その選択は、曲の解釈そのものに直結します。
次回(第3回)は、この技術をアーティスト——Adoの歌唱分析を通してさらに深めていきます。
声のコントロールを身につけたい方へ|モア東京ボーカル教室
厚みと薄さのコントロールは、自分の声を客観的に聴いてもらいながら調整していくことで、はじめて身につきます。モア東京ボーカル教室では、プロの講師がマンツーマンであなたの声を分析し、最適な使い分けを指導します。浦安・津田沼・葛西・錦糸町の4校とオンラインで、東京・千葉エリアから通えます。
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