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【第3回 リズムと歌唱】“裏拍”と“グルーヴ”を体得する

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最も議論を呼んだテーマが「裏拍(off-beat)」と「グルーヴ(groove)」。


裏拍とは何か

通常、日本の童謡や歌謡曲は**表拍優位(downbeat-oriented)で書かれています。そのため、2拍4拍を強調するバックビート文化(backbeat culture)**に馴染みが薄いため、リズムが苦手と思われる方が多いのです。

裏拍を正確に感じるには:

• 足でダウンビートを踏み、手でバックビートを打つ。

• メトロノームを2拍4拍で鳴らす練習(ジャズ・メソッド)を行う

• 裏にアクセントを置いたシンコペーションを繰り返す


グルーヴとは何か

グルーヴは譜面で規定できないのです。「リズムが重なり合ったときに生まれる“円の運動”」を指します。

他の理論では:

• **マイクロタイム(microtiming)**のズレ

• フィールの共有(shared feel)

• スウィング比率の変動

ジェームス・ブラウンは「ワン(One)さえ合えば、あとは自由」と言っていました。これはダウンビートの強調とルーズな裏拍の共存を示しています。


次回予告

次回は、King Gnu『白日』をケーススタディに、現代J-POPのリズム進化を分析します。


【第1回 リズムと歌唱】歌の土台は“声”ではなく“リズム”

 

【第2回 リズムと歌唱】J-POPを支える主要リズム5種類

 

【第3回 リズムと歌唱】“裏拍”と“グルーヴ”を体得する

 

【第4回 リズムと歌唱】最新J-POPに見るリズムの進化 事例で検証:King Gnu『白日』

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