ボーカル講師 対談インタビュー:窪田まやトレーナー

 音楽をはじめたきっかけ

「きっかけは…母!?」

私の母がピアノ講師をしていたものですから、自然と音楽の世界に導かれたという感じです。3歳の頃から桐朋学園大学が展開する『子供のための音楽教室』に通っては、ピアノの練習に励んでいました。でも、母に連れられてミュージカルやバレエの舞台を観るうちに、音楽よりもバレリーナの方に魅力を感じるようになって…。本当はバレエを習いたい気持ちがあったのですが、音楽教室に通っていたこともあって、私の願いが叶うことはありませんでした(苦笑)。

「書道部~合唱部~声楽科へ」

中学生になってもピアノを続けていたのですが、部活動は書道部に在籍していたんです。でも、受験を控えた3年生の時になって、やっぱりコーラスで歌いたい!と思ってしまって(苦笑)。

急いで合唱部に転籍して、NHKの合唱コンクールに出場させてもらいました。そして高校に入学すると、今度は迷わず合唱部へ。普通科ではありましたが、合唱部のレベルが高い学校で。私はコンダクター(指揮者)を務めたり、合唱曲を編曲したりしていました。このとき合唱部の顧問をされていたのが、東京芸大の声楽科をご卒業された方で。クラシック歌手としても活躍されていた先生との出会いが一つのきっかけになって、私も2年生の頃から本格的に声楽を学ぶようになりました。そして大学の声楽科に入学すると…、とくにアルバイトに力を入れていましたね(苦笑)。大好きなショーの世界を間近に感じられることが嬉しくて、ディズニーランドのキャストの仕事を5年ほど続けていました。

「日本人としての表現を」

大学を卒業するまで、何度かヨーロッパを訪れる機会がありました。高校生の頃は「自分もこんな環境で活動して行きたい」と思ったのですが、大学時代に訪れた時には、アジア人としての“壁”を感じてしまって…。そもそもクラシック音楽は、宗教音楽をベースに生まれていますよね。しかし、日本人である私は、言葉も宗教も異なります。それならば、日本語で表現できるミュージカルを学び、演じたいと考えるようになったんです。ちょうどその頃、劇団四季の出身者たちが集まって、劇団と養成所を立ち上げるという話を聞いて。大学卒業後は迷わず、そちらでお世話になることを決めました。そしてクラシックバレエ・ジャズダンス・歌などのレッスンを2年ほど続けたのですが、劇団が解散してしまって(苦笑)。それからはオーディションを受けて舞台に立ったり、仲間と一緒に自分たちの公演を作り上げたり、といった活動をしていました。

ボーカル講師(ボイストレーナー)をはじめたきっかけ

20代の頃、知り合いの芸能事務所の方に頼まれて、アイドル予備軍のような方たちのボーカルレッスンをしていたことがありました。その後しばらく教える仕事からは遠ざかっていたのですが、以前お世話になったダンスの先生から「ミュージカルを教えられる講師を探しているよ」という連絡をいただいて。せっかくお声をかけていただいたので「私がやりたいです」と手をあげた仕事が、モア東京ボーカル教室のボイストレーナーだったわけです。

 講師(ボイストレーナー)業を行う上で
 重要視しているところ

私がずっと担当している生徒さんであっても、今日初めてお会いする生徒さんであっても。どちらの場合においても人間関係を大切にしたいな、と思っています。オープンマインドでなければ、声が出ませんからね(笑)。私という人間に心を開いていただけるよう、色々なお話をしたり、お子さんであれば体を動かすことからスタートしたり。みなさんに安心して、楽しくレッスンを受けていただきたいと思っています。

ボーカル講師(ボイストレーナー)を行っていて良かったと感じる瞬間は?

私がアドバイスをさしあげることによって、生徒さんの声がガラリと変わる瞬間があるんです。とくに若い生徒さんの場合、カンの良さというか、吸収スピードの早さに驚かされますね。感覚的に「もっと上下に伸びるように」という私の言葉に対して、予想以上の声が返ってくる。また、ミュージカルの役柄の気持ちを理解して役になりきることで、歌声がガラリと変わることもあります。私一人で聞くのはもったいないと思うほどの歌声が出るようになった時は、心のなかで「やった!」と思いますね(笑)。

ボーカル教室の生徒さんに伝えたいメッセージ

音楽や芸術って、瞬間的なものではないでしょうか。とくに歌声をはじめ、“音”はすぐに消えてしまいます。その一瞬一瞬を楽しみながら、もっと良い音が出せるように。レッスンを通して少しずつ成長していただけたらな、と思います。ミュージカルの舞台を目指す方など、高い意識をもってトレーニングに取り組む生徒さんに対しては、時に厳しくご指導することがあるかも知れません。さまざまなオーディションや舞台を経験してきたからこそ、実践的なアドバイスを差しあげることができるはず。みなさんとの信頼関係を大切にしながら、それぞれの目的やレベルにあわせた指導を心がけたいと思っています。

モア東京ボーカル教室のよいところは

仕事をしていて感じるのは、このボーカルスクールのボイストレーナーの方々が本当に素晴らしいということ。技術面はもちろんのこと、人間的にも優れた方が揃っているという印象で、私はいつもお世話になってばかりです(苦笑)。そんな優秀なボイストレーナーの方々から、生徒さんたちは自分の好きな曲を自由に学ぶことができます。ボーカルレッスンを提供するボーカルスクールは数多くありますが、その多くはPOPSをメインにしているのではないでしょうか。モア東京ボーカル教室は、POPSでもミュージカルでもオペラでも、生徒さんからのリクエストにフレキシブルに対応しています。教室の枠にはめるのではなく、生徒さんのために何ができるかを真摯に考える…。これも、モア東京ボーカル教室の特長だと思います。

近い将来の音楽家としての目標は…

今の私はボイストレーナーの仕事のほか、現役のプレイヤーとしてミュージカルの舞台に立っています。私がステージの上で学んだことは、ボーカル教室でのボーカルレッスンに役立つもの。また逆に、ボーカル教室の生徒さんから勉強させていただくことも数多くあるのです。それぞれから得たものによって、私自身もさらに成長して行きたいと思っています。

また一方で、教室でボーカルレッスンしてきたことをベースに、子ども向けの“ミュージカル団”のようなものを立ち上げるプロジェクトが進行中です。ボーカルトレーニングを頑張っているお子さんたちに、発表の場をたくさんご提供したい。そんな考えのもとに、歌・演技・ダンスのレッスンを重ねて、ミュージカルを作り上げて行く予定です。モアのボイストレーナーにもミュージカル出身者が増えていますし、お子さんに限らず「ミュージカルをやりたい!」というニーズが多くあることも感じています。まずは子ども向けの教室からスタートしますが、いずれは大人の方向けのレッスンにも発展して行けたら嬉しいですね。