ボーカル講師 対談インタビュー:吉岡 真喜子トレーナー

音楽をはじめたきっかけ

大好きな音楽(歌)を通して、「幸せな時間」をご提案したい

母が声楽科の出身で、小学校の音楽の先生をしていたんですね。私はきっと、母のお腹の中にいる頃から鼻歌を聞かされ、生まれてからもずっと音楽に囲まれて育ちました。母が口ずさむのは決まってイタリア歌曲で、週末になると決まって家中にクラッシックが流れて…。と、そんな環境で成長したものですから、とくに意識することもなく、気がついた時には私自身も歌っていた、という感じなんです(笑)。

小・中学校は母の母校でもある学校に通い、合唱が盛んな環境に恵まれたおかげで、学校でも自宅でも歌を楽しむ生活を送るようになりました。当時から私の夢はただ1つ、「オペラ歌手になること」でしたから、高校受験の前には家族会議を開いて、芸術系高校の音楽コースに進学しました。高校時代は、オペラ歌手をめざして勉強に励む一方、私が夢中になったのがミュージカルでした。学校の芸術祭ではじめてミュージカルの舞台に立ったとき、「これがやりたい!」と思ったんです(笑)。学校の授業ではクラシック、クラブ活動ではミュージカルという充実した3年間を過ごして、卒業後の進路には国立音大を選びました。

大学では、いよいよ本格的にオペラにチャレンジできると期待したものの、オペラ研究会には声楽科の学生しか入れないという事実を知り。高校時代に続いて大学でもミュージカル部に入って、歌だけでなくダンスの練習にも励むようになりました。このとき、ブロードウェイミュージカルの作品を演じるのではなく、自分たちでアイディアを出し合ってオリジナルの舞台をつくり上げたことが、今の私のベースになっているような感じがします。

大学時代にミュージカルに打ち込んだとは言え、卒業後もミュージカル俳優として活動するかについては迷う部分がありました。そんなとき、第一線で活躍なさっているミュージカル女優さんとお話するチャンスに恵まれ、「悩んでいるならば、辞めた方がよい」とアドバイスを受け。その直後、ニューヨークへ。本場・ブロードウェイの舞台をみて、なにも感じなかったら諦めようと、そう決意したのです。もちろん、本場で生の舞台をみて、何も感じないはずはありません(笑)。それからは、ミュージカル俳優として現地で活躍できる可能性があるか、自分なりにリサーチをして。たどり着いた結論が、日本人であることを最大限にいかせる「オリジナル作品」の舞台に上がることでした。

ボーカル講師(ボイストレーナー)をはじめたきっかけ

ニューヨークから帰国した後、ご縁があってオーディションを受け、初舞台を踏んだのが本田美奈子さん主演のミュージカル『ひめゆり』でした。その後もミュージカルを中心にした生活を送るようになるのですが、舞台の仕事だけでは食べて行かれないと言うのが現実でした。そのため、生活のために「何か仕事を」と考えて、自分にとって一番の武器である「歌」を教える仕事にチャレンジしようと思ったんです。

最初に受けたボイストレーナーの面接試験にはたくさんの人が集まっていたのですが、採用枠はわずかに1名でした。当時25歳だった私には、人を教える経験などありませんでしたけれど、どうしてもこの仕事を経験したくて、「タダ(無給)で良いですから、使ってください」と、お願いしたんです(笑)。そんな熱意が伝わったのか、思いがけず採用の通知をいただき、これが講師業のスタートになりました。その後、講師の実務経験を積んで、モア東京ボーカル教室へ応募をしたいきさつです。

講師(ボイストレーナー)業を行う上で重要視しているところ

私たちが奏でる歌は、人の体が楽器の役割を担っていて、その時々の精神面や体調面が大きく影響します。たとえば、仕事で忙しくなさっている方は、呼吸が浅くなる傾向があるんですね。そのため、何度か腹式呼吸を繰り返すことで、ゆったりとリラックスしていただいたり、「最近、どうですか?」「体調はいかがですか?」といったお声かけから始まって、生徒さんの様子をみながらレッスンの内容を組み立てるようにしています。私は、声が出る仕組みをイラストで図解したり、iPadを使って横隔膜の動きをお見せしたり。「どうしたら体を正しく使えるのか」「なぜ今この練習をしているのか」といった部分をきちんとご理解いただけるような説明を心がけています。

「ボイストレーナー」という肩書きがありますけれど、「これをやりなさい」と、上から目線でご指導することはありません。あくまでも、生徒さんが「どうなりたいのか」「何に困っているのか」をくみ取り、目標を共有して、ゴールに向かって一緒に歩いて行くというイメージです。お仕事が忙しくても、体調が優れなくても、それでもレッスンに来てくださる生徒さんの声にしっかりと耳を傾け、お1人お1人に「完全オーダーメイドのレッスン」をしたいと思っています。

ボーカル講師(ボイストレーナー)を行っていて良かったと感じる瞬間は?

教室にいらした生徒さんが、「カラオケで上手くなったねと言われました」「まわりから褒められました」などと報告してくださると、教える側としては本当に嬉しいものです。教室に通い始めた数ヵ月の間に少しずつ変化がみられたり、レッスンの途中で突然、「できた!」や「楽に歌える!」という喜びの瞬間が訪れることもあるんですね。そんな風に、生徒さんの目標に対して何らかの「結果」が出ると、私も心から「良かった!」と思いますし、できなかったことを1つずつクリアして行かれるように、しっかりとサポートして行きたいと思います。

ボーカル教室の生徒さんに伝えたいメッセージ

モアの生徒さんは、「歌が好き!」「うまくなりたい!」という方や、コンプレックスを解消して「家族でカラオケに行くこと」を目標にしている方など、みなさんさまざまな想いを胸に通っていらっしゃいます。新しいステージに一歩踏み出すためには、ほんの少しだけ勇気が必要かもしれません。ただ1つ、忘れないでいただきたいのは、私たちボーカル講師が生徒さんの完全なる味方であること。生徒さんの目標を全力でサポートしたいと思っていますので、ぜひご一緒に歩んで行きましょう。

モア東京ボーカル教室のよいところは

25歳でボーカル講師を始めて以来、私はずっと、たった1人でもがき続けてきました。「教えること」について何も知らなかった私は、片っ端からボイストレーニングを受けたり、呼吸法に関する著書をお持ちの耳鼻咽喉科医を訪ねるなど、ただひたすらに自身のスキルアップに努めていました。同じように「音楽」を教える講師とは言え、私のまわりに居るのはいつも、ピアノをはじめとした楽器を指導する方ばかりでしたから、モアに出会えたことは心から嬉しかったですね(笑)。

モアは、「歌」に特化したボーカル教室ですから、ポップスやミュージカルなど、あらゆるジャンルにスペシャリストと言えるボーカル講師が在籍しています。今も現役で舞台に立ち続けている方、歌うだけでなく作曲も手がけている方など、さまざまなバックボーンをお持ちのボーカル講師が揃っていることも魅力ではないでしょうか。みなさん、音楽性だけでなく人間性も素晴らしい方ばかりですから、生徒さんたちもきっと、ご自分に合ったボーカル講師に巡り合えると思います。

そして、私がモアに惹かれた一番の理由は、子育てに理解が深い職場であること。娘の出産後、ボーカル講師の求人を探していたとき、モアの採用ページで郡トレーナーの記事を読み、「ここだ!」と思ったんです。モアは、子育てと講師業を両立なさっている先輩トレーナーがたくさんいらっしゃるんですね。私自身、働きやすい環境に恵まれて、本当に感謝しています。

近い将来の音楽家としての目標は…

実は、モアでボーカル講師を始めたのと同じ頃にもう1つ始めたことがあって、数年前から毎年、リトミックのコンサートを開催しているんです。「リトミック」と聞くと、小さな子供のための音楽教育だと思われるかもしれませんが、もともとはプロの音楽家を育成するために考えられたメソッドなんですね。リトミックは、たとえ楽譜が読めなくても、文字が読めなくても出来るものですから、大人も子供も、誰でも出来るというわけなんです。

私自身、レッスンの中にリトミックを取り入れることで、楽しみながらもレベルの高い表現ができるようにご指導しているつもりですし、音楽(歌)とリトミックを通して、1人でも多くの人を幸せにしたいというのが私の願いです。モアでのレッスンと同じように、コンサートに参加してくださったお1人お1人が主役になり、輝いていただけるように。みなさんに気軽に楽しんでいただけるリトミックコンサートは、今後も私のライフワークにして行きたいと思いますし、1人でも多くの方に「幸せな時間」をご提案できるよう、これからも日々勉強を続けていきたいと思っています。